低質量X線連星コロナの構造解明と、高角度分解能X線望遠鏡に向けた反射膜製法の確立
Project/Area Number |
17J11471
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐治 重孝 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | X線天文学 / 超新星残骸 / 低エネルギー宇宙線 / すざく衛星 / X線望遠鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
観測的研究では、当初は低質量X線連星系の研究を行う目的で、すざく衛星による天の川銀河面のX線サーベイ観測データの解析に着手した。しかしその過程で、いくつかの超新星残骸から、弱いながらも中性鉄の特性X線が発生していることを見出した。中性鉄のX線放出は、非熱的な過程の動かぬ証拠でり、その過程自身、物理的に興味深い。そこで、超新星残骸の中性鉄輝線の起源解明に狙いを定め、熱的なプラズマのない超新星残骸のサンプルを選びだし、詳細な解析を行った。その結果、3つの超新星残骸(G304.6-0.1、G323.7-1.0、G346.6-0.2)から空間的に広がった中世鉄の特性X線を3σ以上の有意度で検出した。そしてその等価幅から、中性鉄の特性X線は、MeV程度のエネルギーをもった陽子による電離が起源であることを明らかにした。これは、従来観測が困難だったMeV程度の低エネルギー宇宙線をプローブする新しい手段であることを意味し、学術的にも意義深い。これらの結果について、日本天文学会春季年会(2018年3月)や高エネルギー宇宙物理学連絡会の研究会(2018年3月)にて報告した。また、博士論文および査読付き学術誌への投稿論文としてまとめ、いずれも受理された。 装置開発では、15秒角の高角度分解能の硬X線望遠鏡の開発を目指し、シリコン基板への多層膜の成膜を行った。研究室現有の成膜装置に新たにステージを組み込み、反射鏡(円筒の一部を切り出した形状)の内面へ成膜する方法を確立した。大型放射光施設SPring-8にてX線の反射プロファイルを測定した結果、角度分解能15秒角を十分にクリアすることを明らかにした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)