Project/Area Number |
17K03423
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Criminal law
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樋口 亮介 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (90345249)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2017: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 共同正犯 / 性犯罪 / 主要事実 / 注意義務の内容確定 / 刑法 / 要件事実 |
Outline of Annual Research Achievements |
共同正犯について、実務家との共同の勉強会を基礎にする形で裁判例の網羅による実体法上の判断ポイントの整理を進めることができた。 作業の前提として、2021年度に近時の裁判例において、依拠している実体法の枠組みがあまりに多岐にわたり、統一性を欠いていることを実証的に示すことにした。それに加えて、2022年度には輸入罪に限定する形で30年にわたって検証した結果、犯罪の共同を処罰するという基本的な思考枠組みを保持する裁判体と、その思考枠組みを放棄している裁判体と、そもそも実体法の思考枠組みを示さない裁判体に分裂しているという非常に問題がある状況が明らかになった。 そこで、犯罪の共同を処罰するという思考枠組みに立ち戻った上で、多岐にわたって共同正犯を認めている現状に相応する形で複眼的な言語化を試みた。具体的には、一体性を形成しているような関係性という視点からどこまで共同正犯を認めることができるか、上下関係の形成により実行犯より軽い罪責評価がふさわしくない上位者を共同正犯にするという視点がどこまで妥当するか、実行共同正犯に準じるような行為分担者といえる範囲がどこまで及ぶか、というものである。あらゆる事案に通有する視点として提示したが、特に、輸入については受領者を準実行共同正犯と位置づけることで実体法上の混乱が回避できると期待している。 また、これらの理解を前提にした包括的共謀と共同正犯の解消についての学会報告を公刊することもできた。 責任能力について、刑事裁判官、精神医学者と協働する形での成果を提出することもできた。 共同正犯以外には不法領得の意思について、近時の裁判例がかなり混乱しているとの問題意識から、学説史を重点に置きつつ、判例に通底する基本思想としての所有者的振る舞いという視点の析出を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
共同正犯については当初の想定以上に網羅することができた。特に、伊藤嘉亮准教授が全面的に協力してくれたことにより、ネット関係の共同正犯現象の整理も進んだ。 責任能力について、精神医学者との共同研究の公刊は想定外であった。 また、不法領得の意思については本来予定外で、高裁裁判例の登場をきっかけに研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
責任能力について、実務家と協働する形で裁判例網羅を予定している。 また、学説の現状把握について特集を予定している。
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Report
(6 results)
Research Products
(30 results)