教員や保育士等、実践側のニーズを踏まえた幼保小接続に関する意思決定過程の研究
Project/Area Number |
17K04611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Education
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Research Institution | Toyama University of International Studies (2018-2019) Joetsu University of Education (2017) |
Principal Investigator |
瀬戸 健 富山国際大学, 子ども育成学部, 教授 (30510036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水原 克敏 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 特任教授 (00124628)
堀井 啓幸 常葉大学, 教育学部, 教授 (30190234)
阿部 美穂子 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70515907)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2019: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 幼保小接続 / 小学校 / 認定こども園 / 連携 / 公立保育所 / 民営化 / 基本的生活習慣 / 地方教育委員会 / 子育て支援課 / 意思決定 / 幼保小接続研修会 / 実践側のニーズ / 意思決定過程 / 特別支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、これまで継続調査していた富山県氷見市の「幼保小接続研修会」の調査を継続するとともに、静岡県の沼津市、御殿場市、御前崎市等において幼保小連携担当者や就学前教育の担当者に聞き取りを行った。 氷見市では未就学児の数が減少し、公立保育所の閉鎖や民営化が進行して、これまで研修等でリーダーシップを発揮していた公立保育所の保育士数も減少してきている。平成27年度より氷見市教育総合センターと氷見市子育て支援課とが連携し「幼保小接続研修会」が年3回定期的に開催されることになり、保育士と小学校教員との交流が活発化し、幼保小接続について相互理解が深まるようになった。しかし、このような小学校教諭と保育士との良好な関係については、小学校の管理職や教諭職には十分に知らされていない。幼保小接続を円滑に進めるためにも小学校教員や子どもをもつ保護者、一般市民にもこのような取組がなされていることを知らせるべきである。子どもをもつ若い夫婦は、このような氷見市の取組を十分に知らされないまま氷見市から転出する傾向があり、氷見市の人口減少の一因となっている。 一方、静岡県のある市では、新しい子育て支援制度やそれに関わる認定こども園の導入に際して、幼稚園園長を認定こども園の園長に、保育所の所長を主任にするという人事のねじれの問題が起こっている。また、今後、認定こども園と小学校との接続についても、認定こども園内で十分に検討される必要があろう。小学校、幼稚園、認定こども園など、子どもたちのための施設は多いが、その中に「連携」を担当する「人」が配置されている事例はほとんどなく、条件整備が必要であろう。 今後さらに調査を進め、氷見市と静岡県の事例を比較検討し、よりよい幼保小接続の在り方についても言及していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者である瀬戸及び研究分担者3名の計4名のうち3名は大学を転勤しており、新たな職場での職務に適応するのにある程度の時間を必要とした。また転勤しなかった1名については、体調不良のため長期入院を余儀なくされた。 また、研究分担者が勤務している各大学と、調査のフィールドである富山県氷見市、静岡県とにかなり距離があり、4人揃っての調査が難しく、調査結果の検討に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
氷見市における幼保小接続については、保育所等(幼稚園、認定こども園を含む)から小学校に進学するにあたって要録は当然として、必要に応じて接続シートなども活用されている。その上で保育所等と進学先の小学校との間で保育所等が作成するアプローチ・カリキュラム、小学校が作成するスタート・カリキュラムなどの基礎となる活動に関する情報を交換し、活動日程等についても打ち合わせが行われている。そこで本年度は、保育所等と小学校との情報交換が実際にどのような成果を上げているのかについて調査する。現在行われている様々なカリキュラムについて調査し、特に保育士や小学校教諭が共通して重視するであろう内容、例えば基本的生活体験や身辺自立、傾聴性等との関連についても調査したい。 さらに幼保小接続や他の施設等との連携を可能にする「人」の配置についての調査を保育所や小学校、教育委員会等を対象として行い、今後のよりよい幼保小接続の在り方を検討する。 最後に静岡県の幼保小接続に関するデータを収集し、氷見市との比較を行い、幼保小接続の在り方について提言したい。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)