分子スピンを用いた断熱的量子計算アルゴリズムのAWGパルスESR法による実証
Project/Area Number |
17K05840
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Functional solid state chemistry
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中澤 重顕 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特任准教授 (70342821)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | トリラジカル / 量子ビット / パルスESR / PELDOR / 分子スピン / AWG-ESR / 断熱的量子計算 / テトララジカル |
Outline of Annual Research Achievements |
分子の電子スピンと核スピンを量子ビットとして活用し、量子コンピューティングの手法の一つである断熱的量子計算のアルゴリズムをパルスESR法で実行するのが本研究の目的である。回路型量子計算に比べ断熱的量子計算はエラーに対して耐性がある点が特徴であり、本研究で用いる断熱的量子計算による素因数分解のアルゴリズムは回路型量子計算のアルゴリズムよりも少ない量子ビット数で大きな整数の素因数分解を実行することができる点も特徴である。本研究では3量子ビットによる整数175の素因数分解、4量子ビットによる整数56153の素因数分解の実行を目指している。量子計算を実行するために、用いる分子のいくつかの物理量を知る必要があるが、特に量子ビット間の相互作用を知ることが重要である。 提案した3量子ビット系(1、2)、4量子ビット系(3)とは別に3量子ビット系としてニトロキシドラジカルをユニットとした弱交換相互作用系トリラジカル(5,6)が先に準備できたので、これらの分子を研究した。弱交換相互作用系トリラジカル5は直鎖上にニトロキシドラジカルを配置した分子である。量子ビット間の相互作用を決定するために、5をポリマー(PMMA)に希釈し、パルスESR法の1つであるPulse Electron-Electron Double Resonance(PELDOR)法を適用し、3つの量子ビット(A, B, C)のうちAC間のスピン-スピン双極子相互作用が4.9 MHzであると決定した。他のAB間、BC間の相互作用は今回の手法では決定できず、ホスト分子の単結晶にトリラジカルを希釈した系による測定が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり新規な弱交換相互作用系トリラジカルが準備でき、スピン間の相互作用を解明しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
反磁性のホスト分子を準備し、トリラジカル、テトララジカルを磁気的に希釈させた希釈単結晶を溶液冷却法により育成する。量子アルゴリズムを実行するために必要な物理量を単結晶ESR法により決定する。そして、断熱的量子計算アルゴリズムによる175や56153の素因数分解を最新のパルスESR法を用いて実行する。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)