Project/Area Number |
17K13384
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Japanese literature
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Research Institution | Nihon University (2018-2023) Shizuoka University (2017) |
Principal Investigator |
高野 奈未 日本大学, 文理学部, 教授 (30646815)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 日本近世文学 / 古典注釈学 / 物語文学 / 賀茂真淵 / 国学 / 古典学 / 近世文学 / 古典注釈 / 古今和歌集 / 恋歌 / 近世和歌 / 源氏物語 / 伊勢物語 / 和歌 / 万葉集 / 物語 / 江戸文学 / 注釈 / 万葉考 / 出版 / 古注釈 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は現在の古典読解の基礎を築き、近世中期の新しい文学ジャンルの成立にも影響した国学者の一人である賀茂真淵の業績を検討するものである。特にその後の散文作品に大きな影響を与えた物語文学を対象とする古典注釈学に注目し、その方法および意義、特徴を明らかにする予定である。 研究第7年度にあたる今年度は昨年度に引き続き、真淵の文事および中近世の物語注釈学に関してこれまでの調査によって判明した関係資料の分析を進めた。特に中古散文作品についての真淵の注釈の古典注釈学史における位置付けおよびその特徴の解明につとめた。真淵の物語文学に関する注釈においては、文体や叙述の方法に注目する点に特徴があり、その変遷によって文学史を把握していることを明らかにした。この文学観は古代憧憬ともかかわるものであり、真淵の中心概念として注目される。また、真淵の注釈学が門人の散文作品および古典注釈学に与えた影響についても分析を進め、その具体例を収集した。以上の研究成果を総括し、次年度に論文として公表する予定である。 なお本研究は今年度を最終年度とする予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行およびその影響により第3年度後半から予定していた調査が全く行えない期間があった。それに加えて2021年度は研究代表者の出産のために研究を中断し、1年間研究期間を延長した。それらを合わせ研究期間を延長し、第8年度まで実施することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年から約3年にわたって新型コロナウイルス感染症の流行に関連した諸影響が長引き、国内外の資料調査を行うことができずデータ収集に遅れが生じた。本年度からは国内の資料調査を再開できたが、先に示した遅れを挽回するまでにはいたっていない。すなわち調査によって得られたデータの分析・検討を行うことはできたが、それをこれまでの研究成果とあわせて総合的に検討し論文にまとめて公表することはできなかった。当初の研究計画からはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の研究計画にしたがって研究を進める。データの管理および活用につき機器・ソフトを新たに導入し、効率的に研究を進める。研究成果を総括する論文を執筆する必要性から、データ入力を迅速化することのできる日本語入力システムや入力機器を適宜利用する。また所属機関においてはバイアウト制度を利用することが現状ではまだできない状態であるが、学内の制度が整い次第バイアウト制度を利用し、研究時間を確保するつもりである。
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