三次元相対論的電磁流体シミュレーションで迫るガンマ線バーストジェットの正体
Project/Area Number |
17K14308
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松本 仁 国立研究開発法人理化学研究所, 長瀧天体ビッグバン研究室, 基礎科学特別研究員 (70722247)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 相対論的ジェット / Rayleigh-Taylor不安定性 / 線形解析 / 数値シミュレーション / 宇宙物理 / 理論天文学 / 流体 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙最大の爆発現象であるガンマ線バーストの正体は、光速の99.995%以上もの速さで運動する超相対論的ジェットだと考えられている。しかし、ガンマ線バーストジェットの力学進化が十分にわかっていないために、ジェットからの放射機構の全容解明には至っていない。特に即時放射期における時間変動性の起源は解明すべき謎の1つである。 即時放射の時間変動性の起源としては、相対論的ジェットが駆動される際の中心エンジンの時間変動性に由来するものと、相対論的ジェットが伝搬する際に周囲の媒質との相互作用による流体不安定性の成長に由来するものが考えられている。そこで本研究では、これまで考えらえてこなかったジェット伝搬中にジェット境界で成長するRayleigh-Taylor不安定性の基本的な理論を構築した。 ジェットは伝搬する際、周囲の媒質との圧力差によりジェット伝搬軸に対し垂直な動径方向に振動する。振動の復元力である圧力勾配力がRayleigh-Taylor不安定性のドライビングフォースとなる。この圧力勾配力と流体媒質の慣性力がつり合う擬似的な加速度を導入しジェット境界の安定性の線形解析を行うことで、Rayleigh-Taylor不安定性の波数と振動数に関する分散関係式を導き、不安定性が成長する条件、及び解析的な成長率を明らかにした。また、ジェット境界で成長するRayleigh-Taylor不安定性の数値シミュレーションを行い、解析的に得られる成長率とシミュレーション結果から得られる成長率が一致することを確認した。 このジェット伝搬中の周囲媒質との圧力差に起因したRayleigh-Taylor不安定性の成長は相対論的ジェットの基本的な性質であるため、ガンマ線バーストジェットだけでなく活動銀河核ジェットの安定性にも影響を与える可能性がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)