肝炎ウイルスの発がん病原性に関与するリン酸化酵素の解析
Project/Area Number |
17K15700
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Virology
|
Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
後藤 覚 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 研究員 (80523513)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | HCV / HCC / Kinase / Drug / Carcinogenesis / virus |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はゲノムワイドスクリーニングによりC型肝炎ウイルス (hepatitis C virus: HCV) 複製の宿主因子であることが示唆されたリン酸化酵素のウイルス複製・病原性促進機序解明と新規抗ウイルス性肝炎・肝癌戦略開発を目的とする。これまでにウイルス感染により本酵素の発現が亢進すると共に、本酵素機能欠失変異体を用いて酵素活性がHCV増殖と線維化シグナルを促進することと、酵素阻害活性が報告されている承認薬が抗HCV効果と抗線維化シグナル効果をもたらすことを報告した。加えて本酵素の肝癌関与も示唆され制御標的としての可能性が一層高まり、in vitro 酵素活性測定系にて阻害剤を探索した結果、同定した承認薬の培養細胞における抗線維化シグナル効果、選択的抗癌作用、抗HCV効果を報告した。 さらに上記阻害活性が観察された他の承認薬についても検討したところ、現在までに抗線維化シグナル効果、抗癌効果、抗HCV効果を認めており、in vitro 酵素阻害活性を持たない類縁体が同効果を発揮しなかったことから、本酵素標的効果が確認されると共に阻害に関与する同剤責任分子構造の示唆が得られている。一方で本酵素生理機能の詳細な解明に向けて予定していた本酵素強制発現細胞の樹立とその代謝産物の分析を行った結果、強く制御を受ける代謝経路が新たに同定された。関連分子群とその制御因子の分析情報は、進行中の基質や結合分子の解析と合わせて、酵素の基質リン酸化生病理の洞察を深め、肝癌に至る肝病態進展機構のさらなる解明につながる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)