Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2017: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーはリソソームにおける細胞質成分分解機構であり、細胞恒常性維持に重要な役割を果たす。われわれは、高脂肪食(HFD)によりオートファジーへの依存性が高まるがリソソーム障害からオートファジーがスムーズに機能せず腎障害につながるという、新しい腎脂肪毒性機序を報告した(JASN 2017 T Yamamoto, Y Takabatake, et al.)。今回の研究課題では、臨床で頻用されるエパデール(EPA)の効果とその機序についてin vivo(マウスモデル)およびin vitro(マウス近位尿細管培養細胞)を用いて検討した。EPA併用はマウス腎近位尿細管において、HFDによるリソソーム内リン脂質蓄積を減少させ、ミトコンドリア障害・炎症・腎繊維化を軽減させ、一方で脂肪滴形成を促した。オートファゴソーム可視化マウスを用いた検討により、EPA併用はHFDによるオートファジーフラックス停滞を解消した。近位尿細管培養細胞においてもEPAはパルミチン酸(PA)によるフラックス障害と細胞傷害を軽減した。さらに蛍光標識飽和脂肪酸を用いたpulse chase assayから、PA投与でリソソーム内に蓄積する脂肪酸がEPA併用時には脂肪滴へ貯留することが判明した。以上より、EPAは飽和脂肪酸を細胞保護的な脂肪滴内に囲い込むことによって、リソソーム障害を軽減しオートファジーフラックスと細胞機能を回復させることがわかった。
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