Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、様々なヒト癌において、DNAメチル化酵素やヒストン修飾酵素など、いわゆるエピジェネティック因子の変異が報告されている。特に、膀胱癌や前立腺癌などの泌尿器科腫瘍は、ヒストンメチル化・脱メチル化酵素の変異が多いことが知られている。 UTX (ubiquitously transcribed tetratricopeptide repeatprotein X-linked)はヒストンH3K27に対する脱メチル化酵素であり、膀胱癌において約20-40%と高頻度の変異を認める。そこで我々は、膀胱癌発症におけるUTX変異の関与を個体レベルで解析する目的で、Utxコンディショナルノックアウトマウスに膀胱特異的Creを発現させるマウスを掛け合わせ、膀胱特異的Utx欠失マウス(UtxΔ/Δ)を作製した。膀胱上皮を用いたウエスタンブロットでUtxの欠失が確認されたが、長期間の観察で膀胱に腫瘍発症は認めず、Utxの単独欠損は膀胱癌発症には十分ではないと考えられた。そこで、膀胱癌においてUtx変異と最も高頻度に合併する変異遺伝子であるp53のヘテロマウスと交配し、UtxΔ/Δ, p53+/-マウスを作製した。興味あることに、UtxΔ/Δ, p53+/-マウスは上皮内癌を発症し、Utx欠失はp53変異と協調して膀胱癌発症に関与していることが示された。 我々のモデルは、膀胱癌に対する新たな多段階発癌モデルと考えられる。
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