フランスと仏領インドシナの文化的交差―仏越作家の視点
Project/Area Number |
17K18170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
European literature
Literature in general
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
平賀 美奈子 (河野美奈子) 立教大学, 外国語教育研究センター, 教育講師 (20795570)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | フランス文学 / ベトナム文学 / インドシナ研究 / ベトナム研究 / アジア研究 / ポストコロニアル研究 / 世界文学 / 仏文学 / 諸地域・諸言語の文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は仏領インドシナ時代のベトナムに焦点をあてて、ベトナムで生まれたフランス人作家とフランス式の教育を受けたベトナム人作家について研究することを目的としている。 本年度は研究代表者が2022年9月13日から2023年3月31日まで産休と育休を取得したことにより研究が中断されてしまったが、2点の研究成果があった。まず、2022年6月4日に立教大学で行われた日本フランス語フランス文学会全国大会ワークショップに参加した。ワークショップではカナダ・ケベック州の先住民イヌーの文学についての発表を行った。口承文学を常としていたイヌーの人々がフランス語で詩や小説を書くことの意味を探った。ワークショップの参加は、本研究のテーマであるフランス語を用いた文化活動の研究とポストコロニアル的観点からの考察を行うことができた。発表後は多くの研究者と意見交換を行い、イヌー語とフランス語に関するあらなた問題を発見することができた。 次に2022年12月にはデュラスと同時代に活躍したフランスの哲学者ロラン・バルトの講義録の翻訳も出版することができた。講義録は19世紀の作家バルザックの『サラジーヌ』を分析したものである。バルトは20世紀を代表する哲学者であり文芸批評家である。彼の思想や文芸批評は当時の小説家たちに多大な影響を与えている。デュラスもまた作家活動を通して、バルトを非常に意識しており、彼の名を付した短いテクストを書いている。そのためバルトの講義録の翻訳書も本研究の研究成果の1つと考えられる。本年度は短い期間ながらも一定の成果を残すことができたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度から続くコロナ禍の影響で当初予定していた海外渡航ができなかったことにより、研究はすでにやや遅れていた。本年度はコロナによる海外渡航の規制が緩和されたため、ベトナムへの海外調査を予定していたが、研究代表者が育休と産休を取得したことにより、研究は再度延長されることとなった。 本研究の目的はフランス側からの視点としてベトナム生まれのフランス人作家マルグリット・デュラスを研究し、ベトナム側からの視点としてフランス式の教育を受けたベトナム人知識人を研究することである。この2つの点については、これまでの研究で発表または論文という形で研究の成果を出している。またフランスからベトナムへ渡った移民についての研究は、デュラスの父親を対象とした。フランスの国立海外公文書館に赴き、彼に関する資料を収集し、分析した。この研究の成果は論文にまとめられている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2023年度はベトナムのホーチミン・シティにある国立公文書館を訪れ、デュラスと彼女の家族に関する資料を収集し、分析することを目的としたい。デュラスは長い間ベトナム語が分かるとされていた。しかし、彼女の語学レベルについての詳細な言及はいままでされなかった。デュラスのフランス語とベトナム語の関係は非常に密接な関わりを持っており、彼女の文体にはベトナム語が強く影響していると考えられる。そのため、インドシナ時代のより詳細な資料を分析することでデュラス研究に新たなアプローチができると考えている。2023年度はベトナムへの海外調査を念頭におきつつ、日本でもベトナム人知識人に関する研究を引き続き行い、研究の成果を論文にまとめて発表したいと考えている。
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Report
(6 results)
Research Products
(13 results)