線虫を用いた重金属汚染土壌のバイオレメディエーションプロセスの構築
Project/Area Number |
17K20070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Environmental conservation measure and related fields
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
中村 道子 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (60793007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 健介 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (60516821)
徳本 勇人 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (70405348)
吉原 静恵 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20382236)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2018-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2017: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 線虫 / バイオレメディエーション / 汚染土壌 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物バイオマスを微生物によって分解し、増殖した微生物が重金属を吸着・吸収し、この微生物を線虫による捕食で回収することができれば、生物濃縮を利用した新たなバイオレメディエ―ション技術の構築に繋がると考えた。本研究では、嫌気発酵汚泥に重金属を添加して培養し、バイオガス生成量及び、固相への重金属の移行量を測定した。さらに、次世代シークエンサーにより、汚泥を構成する菌叢構造を解析し、最後に、線虫Caenorhabditis elegansを使用し、汚泥に投与した重金属の回収試験を行った。 除染対象の重金属として、公害の原因物質として知られるカドミウム(Cd)を用いた。嫌気発酵汚泥にでんぷんを発酵基質として加え、さらにCdを任意の濃度になるようにバイアル瓶に封入し、嫌気条件下で静置培養を行った。培養期間中のバイオガス生成量および、発酵終了汚泥の菌叢解析結果において、Cdの有無による変化が見られなかったため、汚泥がCd耐性を有しながら、嫌気発酵を良好に行っていることが明らかとなった。続いて、ICP-MSを用いて微生物による重金属吸収・吸着状態を逐次抽出法により分画化を行った。その結果、液相に投与したCdのうち約99%が微生物に吸着吸収、もしくは強固に結合しており、Cdは微生物近傍で固定化されることが明らかになった。最後に、Cdが移行した汚泥を餌として線虫を培養し、線虫が体内に吸収したCd量を測定したところ、汚泥中から8%のCdを回収できた。以上の結果から、微生物分解処理と生物濃縮を利用した新たなCd回収プロセスを構築できるのではないかと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)