Project/Area Number |
18012003
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安井 明 Tohoku University, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 雅 東北大学, 加齢医学研究所, 講師 (70216612)
中嶋 敏 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00375114)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥11,200,000 (Direct Cost: ¥11,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
|
Keywords | 活性酸素 / 単鎖切断 / DNA修復 / 可視化解析 / 癌治療 / 乳がん / プロテオミクス / APエンドヌクレアーゼ / DNA切断 / PARP / XRCC1 / 細胞死 / ゲノム不安定性 / PALF / in situ解析 |
Research Abstract |
単鎖切断は活性酸素で生じる最も頻繁なしかも修復されないと細胞死や突然変異を産み出す損傷である。ヒト細胞では、これまで単鎖切断がどのように修復されるかは明確でなく、我々が導入したin situ解析法により始めて、ヒト細胞内での損傷応答機構が明らかになりつつある。我々は昨年、データベースサーチで、リン酸化ペプチドに結合するFHAドメインを持つ新規の蛋白質を発見し、PALFと命名した。PALFにはAPサイトのみならず種々の活性酸素による損傷塩基の5'側にニックを入れる活性があり、さらに5'側に切って行くエキソヌクレアーゼの強い活性が見つかった。哺乳動物を含む高等動物に広く分布していて、ヒトでの第2番目のAPエンドヌクレアーゼである事が分った。この遺伝子のノックダウンを行なうとヒト細胞はMMSに感受性になり、この蛋白質が単鎖切断の修復に働いている事が証明された。PALFは単鎖切断を見つけてその周辺の蛋白質及び自身をポリADPリボシル化するポリADPリボースポリメラーゼ(PARP1)と直接に結合することが分った。PARP1は単なるニックでは活性化されず、ギャップが必要である事が最近見つけられたが、そのギャップを作る働きをしているのがPALFであることが分った。一般に、DNA切断はきれいな端、すなわち3'-0Hを作るとは限らず、Phosphoglycolateのような修飾が3‘端に生じる事が多い。これらの損傷を取り除く役割もPALFに有ると考えられる。乳がんの原因遺伝子であるBRCA1,2は複製の場での二重鎖切断の組換え修復に必要であると考えられている単鎖切断の修復が出来ないと複製に到達し二重鎖切断を生じるが、その修復にはBRCA1,2が必要であり、単鎖切断の修復を阻害するとBRCA1,2の欠損の癌細胞は特異的に細胞死を起こし、このことが癌の治療に効果的であることが示唆されている。このような理由から、単鎖切断の修復経路の更に詳細な解析が癌の治療に役立つ。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)