Project/Area Number |
18012046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
胡桃坂 仁志 Waseda University, 理工学術院, 准教授 (80300870)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥9,800,000 (Direct Cost: ¥9,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 遺伝子及び染色体 / ゲノム進化・再編 / タンパク質と酵素 / 構造活性相関 / 活性発現の分子機構 / 生体分子立体構造解析及び予測 / 構造生物学 / 染色体構築・機能・分配 |
Research Abstract |
発がん要因の1つである、ゲノムDNAの二重鎖切断は、姉妹染色分体間もしくはリビート配列などの相同DNA配列を用いた相同組換え経路によって修復される。二重鎖切断は、放射綜や紫外線などの外的要因や、活性酸素やDNA複製のエラーなどの内的要因により日常的に引き起こされ、修復時のエラーも遺伝情報の変異の原因となる。そのため、二重鎖切断損傷は、正確に修復される必要がある。相同組換え修復は、この正確な二重鎖切断修復の主要な経路である。ヒトにおける相同組換え修復経路の中心酵素はRad51タンパク質である。これまでに、ヒトでは幾つかのRad51アイソフォームの存在が指摘されており、これらのRad51変異と発がんとの関連が議論されている。そこで本年度は、Rad51と共同して働く新規タンパク質因子の探索を行いつつ、並行して、これらRad51アイソフォームの生化学的解析を行った。その結果、野生型と考えられるRad51-K313タイプは、変異型Rad51-Q313タイプと比較して、試験管内での組換え活性が低いことが明らかになった。これらの結果は、ある種のがん細胞において、染色体間での組換え頻度が上昇しているという観察結果と一致した。このことは、Rad51活性の増減が細胞がん化と関連していることを示唆した。これらの結果を受けて、さらに本年度は、これらのRad51アイソフォームの組換え活性を調節する低分子化合物のスクリーニングを行い(支援班より提供)、Rad51活性調節化合物候補を得ることに成功した。また、Rad51新規相互作用因子と考えられるGemin2の生化学的解析も引き続き行い、Gemin2がRad51のDNA結合を活性化するという結果を得ている。
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