Project/Area Number |
18015033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences (2007) Osaka University (2006) |
Principal Investigator |
田中 稔之 Hyogo University of Health Sciences, 薬学部, 教授 (30217054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早坂 晴子 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70379246)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 腫瘍血管 / 血管内皮細胞 / 免疫細胞動員 / HEV / 細胞接着分子 / 遺伝子発現 / リンパ球 / nepmucin / ES細胞 / 分化誘導 / MAdCAM-1 |
Research Abstract |
【1】腫瘍組織へ向かう免疫細胞の動員制御機構の解析:免疫細胞の腫瘍組織への動員制御機構を明らかにするために、リンパ球を効率的に動員する高内皮細静脈(HEV)、非HEVおよび腫瘍血管に由来する血管内皮細胞の遺伝子発現の比較解析をマイクロアレイ法で行った。HEVあるいは腫瘍血管に選択的に発現する遺伝子に注目して解析をすすめ、腫瘍血管で高発現するがHEVで発現が強く抑制されている30種の遺伝子群を特定した。この遺伝子群は細胞接着分子や特定のサイトカインを含み、その発現パターンより、免疫細胞動員に対して抑制的に働く可能性が示唆された。【2】血管系を介する免疫細胞動員を促進する細胞接着制御系の機能的な意義:nepmucinはIgドメインとムチンドメインをもつ新しい細胞接着分子である。nepmucinは血管内皮細胞の管腔面ばかりでなく、ジャンクション部位にも分布する。野生型および変異nepmcuinを発現する細胞を用いてnepmucinの細胞接着制御における意義について解析したところ、nepmucinがホモフィリックな細胞接着を媒介することが示された。またこの細胞接着にはnepmucinのIgドメインが必須であり、Ca^<2+>要求性であることが示された。さらにnepmucinを発現させた血管内皮細胞とリンパ球との相互作用を解析した結果、nepmucinはリンパ球のtransmigrationを促進することが示された。リンパ球はnepmucinを発現しないことから、リンパ球にはnepmucinと結合してtransmigrationを促進するnepmucinとは異なる受容体が発現することが示唆された。一方、種々の腫瘍細胞とnepmucinの結合を解析した結果、特定の白血病細胞がnepmucinのIgドメインに結合することが示された。これら結果は、nepmucinがホモフィリックあるいはヘテロフィリックな細胞接着を制御し、リンパ球の動員とともに特定の白血病細胞の血行性浸潤に関与する可能性を示唆している。
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