Sox遺伝子の機能と発現制御機構の多様化から探る系統発生のゲノム基盤
Project/Area Number |
18017019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蒲池 雄介 Osaka University, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (90263334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 寿人 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (70127083)
内川 昌則 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 助教 (80346147)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | 遺伝子 / 発生・分化 / ゲノム |
Research Abstract |
本研究では、胚発生、とりわけ神経系と感覚器の発生に重要な役割を果たしているグループBのSox遺伝子ファミリーに注目して、(1)遺伝子の重複・倍加にともない個々の遺伝子に生じた発現調節とタンパク質機能の多様化、(2)動物種の多様化の過程で保存されている発現調節機構と種特異的な調節機構、(3)発現調節の多様化と発生様式の違いとの関連、について、ゼブラフィッシュ・ニワトリ・マウスを用いて動物間での比較を行い、脊椎動物における系統発生のゲノム基盤を探る。本年度は、Sox2遺伝子の発現制御配列の解析と種間での保存に関してさらに詳細な解析を継続するとともに、Sox2と類似した発現を示すSox3の発現調節機構の解明へと着手した。ニワトリSox2遺伝子の周辺約200kbのDNA領域で発現制御配列の探索を行い、中枢神経系、感覚器の原基で活性をしめすエンハンサーを数多く同定した。詳細な解析により、活性領域が重なるものが数多く存在し、Sox2の発現は、胚発生における、ある特定の時期、部位においてさえも、複数のエンハンサーにより制御されている可能性が高いことがわかった。エンハンサー群は、哺乳類・烏類間ではよく保存されているが、魚類ではその一部のみが保存されている。哺乳類から魚類まで保存されているエンハンサー(N-2など)について、実際にその活性も保存されているかを調べたところ、ニワトリ・マウスの配列がゼブラフィッシュ胚でも類似した活性を持つことが確認された。ニワトリSox3遺伝子の制御配列を調べることで、これらのパラログ間での発現調節システムの保存と差異を明らかにできると考え、Sox 3遺伝子周辺の250kbのゲノム領域について、ニワトリ胚を用いたエレクトロポレーション法により、エンハンサー活性を持つ配列の探索を行っている。現在のところ、興味深い活性パターンを持つ複数の断片を得ている。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)