ヒトDNA鎖切断修復の逆遺伝学的解析と医療への応用
Project/Area Number |
18018034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
足立 典隆 Yokohama City University, 国際総合科学研究科, 准教授 (30264675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 秀機 横浜市立大学, 国際総合科学研究科, 名誉教授 (40085626)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥7,700,000 (Direct Cost: ¥7,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | ヒト遺伝子 / ノックアウト / DNA鎖切断 / TDP1 / Nalm-6 |
Research Abstract |
DNA鎖切断修復経路の異常や欠損はさまざまな遺伝病やがんと密接に関連する.我々は最近,ヒトpre-B由来リンパ球細胞株Nalm-6を用いて,遺伝子ノックアウトを郊率良く行えるシステムの開発に成功した.そこで本研究では,DNA鎖切断修復に関わる遺伝子について系統的に遺伝子ノックアウトを行い,得られた変異細胞株の表現型解析を行った.特に,二重変異株の作製と解析により,遺伝子間あるいは経路間の相互作用の解析を進めた.主な成果の概要は以下の通りである. ・二本鎖切断修復に関わる遺伝子の機能解析を行い,特にBLM(ブルーム症候群原因遺伝子)やp53,DNA ligase IV,Mus81エンドヌクレアーゼ,FANCB(ファンコニー貧血原因遺伝子の一つ)の変異株の詳細な表現型解析から,ヒト細胞におけるこれら遺伝子群の相互作用を明らかにした. ・DNA二本鎖切断の修復には,相同組換えとエンドジョイニングの双方が重要な働きをしているが,傷の種類や量によって各経路の働きが大きく異なることを明らかにした. ・TDP1(脊髄小脳失調症SCAN1原因遺伝子)欠損細胞は,カンプトテシンやブレオマイシンなどの抗がん剤に対して高感受性を示すが,APTX(脊髄小脳失調症AOA1/EAOH原因遺伝子)欠損細胞ではこうした表現型が観察されないことを明らかにした. ・DNA ligase IVとArtemis(ともに重症複合免疫不全症の原因遺伝子)はともにエンドジョイニング経路において機能しているが,Artemisはこれとは別の機能,すなわち修復経路選択のステップにも関わっていることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)