神経画像と分子遺伝の組み合わせによる人格特性の脳基盤の統合的解明
Project/Area Number |
18019009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笠井 清登 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 講師 (80322056)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 司 保健センター, 准教授 (50235256)
阿部 修 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (50302716)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 神経画像 / 分子遺伝 / 人格 / 中間表現型 |
Research Abstract |
155名の健常成人を対象に1.5TMRIの撮像を行い、人格質問紙TCIにより協調性傾向(cooperativeness)を評価した。voxel-based morphometry(VBM)を用いて全脳にわたって脳灰白質体積とcooperativeness得点の相関を求めた。次に、190名の健常成人を対象として、manual tracing法による海馬・扁桃体体積と、OXTR遺伝子多型との関連について調べた。その結果、女性に特異的にcooperativeness得点と有意な正の相関を示したのは、bilateral pIFG, left amPFCであった。次に、海馬・扁桃体に関心領域を設定し、社会的相互性の障害が基本障害である自閉症との関連が示唆されているOXTR遺伝子多型rs2254298と海馬・扁桃体MRI体積の関連を検討した。その結果、自閉症へのリスクアレルとの報告があるA carriers(N=154)はGG(N=36)に比べて、両側扁桃体体積が有意に大きかった(F[1,188]=4.54,p=0.034)が、海馬体積には差がなかった。ヒトの協調性に関連する人格特性の神経生物学的背景として、いわゆる社会性脳回路が関与し、その関係に性差があること、社会行動に重要な役割を担う扁桃体体積とOXTR遺伝子多型の有意な関連を示唆するという本研究の結果は、人格特性にかかわる遺伝子-中間表現型-表現型の階層的関係の存在を例証するものである。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)