Project/Area Number |
18021016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤澤 肇 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 名誉教授 (60079689)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 海馬 / 層特異的投射 / セマフォリン / セマフォリン受容体 / 遺伝子機能破壊マウス |
Research Abstract |
海馬CA3領域は様々な脳領域からの入力を受けるが、嗅覚内野からの入力繊維、反体側あるいは同側のCA3錐体細胞からの入力繊維、歯状回顆粒細胞からの入力繊維(mossy fiber: MF)はこの順番で錐体細胞の樹状突起の遠位部から近位部に沿って規則正しく層構造をとって入力する。このような層特異的な入力繊維投射は海馬の神経機能を考える上にきわめて重要であるが、その分子制御機構はほとんどわかっていない。我々は、既に、神経軸索ガイダンス因子セマフォリン(semaphorin)とその受容体であるプレキシン(plexin)に焦点を合わせ、海馬における層特異的神経投射の制御の解明を行ってきている。これまでに、plexin-A4遺伝子とplexin-A2遺伝子の機能欠損マウス、更に,これらプレキシンのリガンドであるclass 6膜貫通型セマフォリンSema6Aの遺伝子機能欠損マウスの海馬神経回路の解析を行い、Sema6Aとplexin-A2とplexin-A4の相互作用がMFのSLへの特異的な投射を決めることを明らかにしている。しかしながら、Sema6A機能欠損マウスでは,MFの投射パターンが見かけ上正常である事から、Sema6A以外にMFの進入を阻止するplexin-A4依存性の反撥因子が存在する事が予測された。そこで,plexin-A4のもう一方のリガンドであるSema6Bについて遺伝子機能欠損マウスを作製し、海馬神経回路の解析を行い、以下のような結果を得た。 1)Sema6BはMFを反撥する機能があり、この反撥活性はplexin-A4により受容される。 2)Sema6BはCA3錐体細胞の樹状突起で発現しており、Sema6B機能欠損マウスでは、MFが本来のSLの範囲を超えより広くSR内に拡散、投射する。 以上の結果から、CA3で発現するする2つのMF反撥因子Sema6A,Sema6BとCA3錐体細胞が分泌する拡散性のMF誘引因子のバランス、ならびに、plexin-A2によるSema6Aの機能抑制という2つの機構によりSR内でMFが進入可能な領域が定められると推察される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)