Project/Area Number |
18022011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 雄一 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授 (40192471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國友 博文 東京大学, 遺伝子実験施設, 助教 (20302812)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥8,400,000 (Direct Cost: ¥8,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 化学走性学習 / 線虫 / カルシンテニン / アルカデイン / 感覚神経 / インスリン / PI3キナーゼ経路 / 行動遺伝学 / アルツハイマー病 / エクトドメイン / 線虫C.エレガンス / 学習 / インスリンシグナル伝達経路 / PI3キナーゼシグナル伝達経路 / シナプス伝達 / Gq経路 |
Research Abstract |
我々はインスリン-PI3キナーゼシグナル伝達経路が化学走性の連合学習に重要な働きをしていることを見いだしている。インスリン受容体とその下流で働くPI3キナーゼ経路は感覚神経ASERで働く。本年度、PI3キナーゼ経路の下流因子を同定する目的で、インスリン経路の機能が昂進したdaf-18変異体のサプレッサー変異体の解析を行った。すでにGqタンパク質をコードするegl-30の活性化型変異体が得られているが、今回新たにグアニル酸シクラーゼをコードする遺伝子の変異体が得られた。この変異体はCl^-イオンに対する化学走性が低下していた。また、この遺伝子が感覚神経ASERで働くことも確認した。学習を起こさせるCl^-の刺激に依存してグアニル酸シクラーゼが働くことが学習に重要であることを示唆する結果である。 次に、化学走性学習の変異体を順遺伝学的手法で新たに分離した。原因遺伝子はカドヘリンスーパーファミリーのI型の膜貫通タンパク質で、アルツハイマー病原因遺伝子APPと三者複合体を作るカルシンテニン/アルカデインの線虫ホモログCASY-1であった。casy-1変異体は多種の学習に欠損を示した。蛍光タンパク質をN端及びC端に結合したCASY-1を発現させて観察した結果、線虫CASY-1の細胞外に位置するN端もやはり切断され遊離されていることがわかった。細胞特異的プロモーターを使ったレスキュー実験により、casy-1は感覚神経ASERに発現することが化学走性学習に必要であるとわかった。さらに、遺伝子の各部分を欠損させることによる機能的ドメインマッピングにより、CASY-1の細胞外ドメインが切断されて働くことが学習における機能に重要であるとわかった。
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