Project/Area Number |
18022040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 誠二 Kansai Medical University, 医学部, 教授 (80201325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西澤 幹雄 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40192687)
畝崎 佐和子 関西医科大学, 医学部, 助教 (50257911)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥8,400,000 (Direct Cost: ¥8,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | NMDA受容体 / 神経因性疼痛 / PSD / PACAP / プロテオミクス / トランスロケーション / nNOS(一酸化窒素合成酵素) / ノックインマウス / nNOS / 脊髄摘出標本 / ノシセプチン(N / OFQ) |
Research Abstract |
本研究では神経因性疼痛モデル-脊髄における神経可塑性のモデル-を作製し、神経因性疼痛における脊髄後角における神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)の活性化機構、NMDA受容体複合体を中心にシナプス後肥厚(PSD)を構成するタンパクをプロテオミクス解析し、神経因性疼痛に伴う可塑性変化に関与する生体分子群を探索しそれらの機能を解明することを目的とする。 これまで、末梢神経においてプロテオミクス解析を行い、末梢神経に特異的に発現するCRMP-2を高解像度2次元電気泳動で同定し、periCRMP-2と名づけた。また、さまざまなノックアウトマウスに神経因性疼痛モデルを作製し、神経因性疼痛の発症・維持にGluRε2サブユニットの1472番目のTyr残基(Y1472)のリン酸化とnNOSの活性化による一酸化窒素(NO)産生が必須であることを明らかにしてきた。さらに、NOの順行性・逆行性メディエーターが脊髄における神経可塑性に重要な役割をすることを示してきた。今年度はPACAP(pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide)によるnNOSのPSDへのトランスケーションにNMDA受容体の活性化が必要であること、nNOSのN末端のPDZドメインでトランスロケーションに関与する部位β-fingerを同定した。NOの作用点としてグアニル酸シクラーゼ依存性プロテインキナーゼGの活性化以外に、炎症性疼痛に伴ってタンパクがS-ニトロシル化されることを明らかにした。現在、S-ニトロシル化が神経伝達物質の遊離にどのように関与するか検討している。 プロテオミクス解析を行うために、野生型マウスとGluRε2サブユニットY1472Fのノックインマウスにさまざまな神経因性疼痛モデルを作製し、神経因性疼痛が発生あるいは減少することを確認した。現在、このノックインマウスのリン酸化の神経因性疼痛への関与と下流の機能分子の探索と同定を詳細に検討している。
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