エピジェネティクスによるうつ病発症・難治化の機序解明
Project/Area Number |
18023027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森信 繁 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30191042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 和明 独立行政法人国立病院機構, 呉医療センター・臨床研究部, 室長 (30332373)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥8,100,000 (Direct Cost: ¥8,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
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Keywords | メチル化 / BDNF / GDNF / MeCP2 / 難治性うっ病 / 電気けいれん治療 / 抗うつ薬 / ヒストン・アセチル化 / 白血球 / 難治性うつ病 / うつ病モデル |
Research Abstract |
研究課題1)未治療・難治性うつ病の末梢血白血球由来BDNFGDNF,MeCP2 mRNA発現とBDNF,GDNF遺伝子プロモーター領域のメチル化の解析 未治療うつ病21例(SSRI, SNRIいずれかによる単剤治療)・難治性うつ病12例(修正型電気けいれん治療)・健康対照者12例を対象に、BDNF,GDNF,MeCP2 mRNA発現をreal-time PCR法にて解析したところ、治療前では未治療群でBDNFの難治性群ではMeCP2の、対照群と比較しての有意な減少がみられた。治療前・後での比較では、難治性群でBDNFの治療後での有意な発現亢進と、GDNFの治療後での発現亢進傾向がみられた。BDNF遺伝子exon1の上流のコア領域内のCpGアイランド部分のシトシン・メチル化を、methylation specific-PCR法にて解析した。その結果、電気けいれん治療を受けた難治性群では治療前・後で、メチル化の相対的な減少がみられた。抗うつ薬による治療を受けた未治療うつ病群では治療前・後で、難治性群と同様にメチル化の減少した症例もみられたが、メチル化に変化のない症例もあった。GDNF遺伝子のメチル化の解析も同様に行ったが、未治療群・難治性群ともに顕著な変化は検出されなかった。 (研究課題2)急性拘束ストレスによるラット海馬のBDNF遺伝子プロモーター領域のメチル化の解析 急性拘束による海馬でのBDNF遺伝子exonl上流のCpGアイランド内のシトシン・メチル化を、同様に解析した結果、ストレスによるメチル化の相対的な亢進が検出された。 本研究の結果は、ストレスによって特に難治性群ではBDNF遺伝子プロモーター領域のメチル化が亢進し、電気けいれん治療の新たな作用機序として亢進したメチル化の減少という機序が提唱される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)