Project/Area Number |
18023028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
植田 弘師 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00145674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 誠 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (60380987)
藤田 亮介 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70380855)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥9,200,000 (Direct Cost: ¥9,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
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Keywords | ストレス / 神経ステロイド / MAP2 / Tubulin / 神経ネットワーク可視化 / 虚血性神経変性疾患 / プロサイモシン アルファー / 麻薬依存ストレス変調 / ストレス性精神疾患 / ナノメディシン / HPA axis / グルココルチコイド / WGA / tubulin |
Research Abstract |
本研究は、ストレスにより生ずる精神・神経系に及ぼす変調を細胞及び個体レベルで可視化すると共に、その責任細胞や責任分子群を同定することで、新しい治療標的を見いだすことを目標としており、1.うつ病とストレス関連ホルモン、2.脳虚血ストレスにおけるネクローシス抑制作用を有する保護分子プロサイモシンアルファー(ProT)、3.神経回路可塑性を誘発する中毒性薬物について、個体レベルでの可視化とその治療標的の探索が課題である。第1の課題ではストレス関連ステロイドホルモン、コルチコステロン(Cort)によるtubulin重合阻害がMAP2のN末端部にあるステロイド結合ドメインを介することを、MAP2変異リコンビナントタンパク質を用いたセルフリー実験や培養海馬細胞を用いたFRAP法の応用により証明した。現在この成果については論文を作成中である。第2の課題に対して、神経性ネクローシス抑制効果を有するProTを発見し、そのメカニズムが虚血ストレス負荷時のグルコーストランスポーター(GLUT1/4)の内在化からの回復であることを明らかにした。一方、リコンビナントProTは、マウスー過性脳虚血(tMCAO)モデルにおいて開始後7時間以内の全身投与によって、ほぼ完全に神経傷害の保護を示し、機能障害改善や死亡率抑制も示した。さらにこの効果は、永久脳虚血モデルにおいても虚血開始後4時間までの投与で有意に認められた事からProTの高い治療効果が期待される。第3の課題は、麻薬依存ストレス変調についての研究成果であるが、巨大プロモーターで制御される特定細胞標識性遺伝子のin vivoエレクロトポレーション法を駆使した神経回路可塑性変調の可視化の確立と可塑性責任分子の同定に加えて、グリア-神経相互作用の関与やエピジェネティクスによるその発現制御などが明らかになりつつある。また、神経ネットワークの可視化を飛躍的に促進することが期待できる、Cre-loxPシステム制御による経シナプス輸送タンパクWGA発現遺伝子改変マウスが完成した。
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