Project/Area Number |
18027007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 和正 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90109265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 篤史 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (40397716)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 強相関電子系 / 充填スクッテルダイト化合物 / クラスレート化合物 / 2準位近藤効果 / 多準位近藤効果 / 局所電子格子相互作用 / 超音波分散 / 数値くりこみ群 |
Research Abstract |
1.充填スクッテルダイト化合物やクラスレート化合物では、20-30Kの温度領域において超音波分散が見られることがありその起源について活発な議論がなされている。昨年度からの研究において、電子と強く結合する光学フォノンの低エネルギー励起は強く繰り込まれて「多準位近藤効果」的な様相を示すことに注目し、その光学フォノンが音響フォノンに影響して超音波分散が生じることを理論的に示した。また、この理論は、中性子散乱で見出されたイオン散乱に現れる準弾性散乱成分の存在をも同時に説明できる。 2.シリコン結晶中のごく微量(1015/cm3程度)の点欠陥が超音波の極低温(1K-10K)での分散を与えることが後藤(新潟大学)らによって最近発見され注目されている。分散は点欠陥の基底電子状態の対称性(縮退度)によって決まるので、それを解明するためにシリコン原子から点欠陥の方向に突き出した4つのsp^3混成軌道からなるクラスター模型を数値対角化の方法で調べた。t_2対称性をもつ基底状態が実現する(そのときに実験で観測される超音波のモードに分散 が見られる)には混成軌道間の交換相互作用が重要であることが分かった。さらに、臭素をドープしたシリコン中の点欠陥の場合には1テスラ程度の磁場で分散が押さえられることが観 測されているが、これを理解するには点欠陥中で働く弱いスピン軌道相互作用の効果を取り込むことが不可欠であることを指摘した。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)