アミロイド線維形成を引き起こす生体内分子環境の解明
Project/Area Number |
18031014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
内木 宏延 University of Fukui, 医学部, 教授 (10227704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 一浩 福井大学, 医学部, 助教 (60324159)
大越 忠和 福井大学, 医学部, 助教 (90362037)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥12,200,000 (Direct Cost: ¥12,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Keywords | アミロイド線維 / β2-ミクログロブリン / アルツハイマー病 / 透析アミロイド症 / 分子間相互作用 |
Research Abstract |
アミロイド線維は、蛋白質が異常な立体構造をとり線維を形成したものである。これまでにアルツハイマー病βアミロイド線維(fAβ)、及びβ2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイド線維等について、試験管内線維形成反応系を開発している。本研究ではこれらの反応系を用い、(1)種々の生体分子がアミロイド線維形成を促進・阻害する分子機構を、生体分子間相互作用の解析を通して疾病発症機構(医学)の観点から明らかにすること、及び、(2)種々の有機化合物による線維形成阻害・分解の分子機構の解明を目指して研究を行い、本年度は以下の成果を得た。 1.β2-mアミロイド線維の試験管内形成において、生体に存在する線維形成促進因子として親水基に陰性荷電を持つ界面活性剤である、リゾフォスファチジン酸とリゾフォスファチジルエタノールアミンなどのリゾリン脂質が線維伸長促進効果、核形成誘起効果、形成された線維の安定化効果を有することを報告した。透析患者の体内でのリゾリン脂質の効果を解析し、血中濃度の上昇を確認したが、他の促進因子と相乗的に作用している可能性、あるいは関節などの沈着局所で高濃度となり作用している可能性がある。また、類似する促進因子である遊離脂肪酸(オレイン酸等)についても、患者血液中の濃度測定などを行い、透析患者における生理的線維形成促進機構を探索した。 2.脳アミロイドアンギオパチーを引きおこす脳血管へのβアミロイド線維沈着について、核形成過程に影響を及ぼす生体分子間相互作用の解析を行った。この為にチオフラビンT分光蛍光法とプレートリーダー型分光蛍光光度計を用いたハイスループット反応・解析系を構築した。次いで、この反応系に各種生体分子(細胞外マトリックス成分、グリコサミノグリカン等)を添加し、核形成の促進・抑制効果の解析を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(30 results)