Budget Amount *help |
¥12,200,000 (Direct Cost: ¥12,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
|
Research Abstract |
本研究では小胞体トランスロコンの関与する膜蛋白質のフールディング過程を中心に探求した。 【1】ストレプトアビジンに結合するペプチドタグ(SBP-tag)とストレプトアビジン(Sav)を使って,ポリペプチド鎖のトランスロコン内での移動を停止・再開できる実験系を昨年度までに確立できていた。これを駆使し,トランスロコンサブユニットと透過途中のポリペプチド鎖の配置関係を精査した。小胞体トランスロコンはきわめて柔軟で,多数のポリペプチド鎖を収容できると結論し、二つの膜透過孔チャネルが協調的に機能するモデルを提唱した。 【2】正電荷を多数有する特異な膜貫通セグメントの形成機構を詳細に検討した。電位依存性K^+イオンチャネルには6つの膜貫通セグメント(TM)が存在するが,膜電位センサーを形成する4番目のTM(TM4)に正電荷が多数存在する。本年度は,ショウジョウバエのShakerK(v) channelについて,正電荷を有するTM4の組み込みには電荷間相互作用が重要であることを示した。 【3】SBP-tagとSAvを用いたタンパク質膜透過制御実験系を用いて、膜透過駆動作用を定量的に見積もることに成功し,下記を明らかにした。 (1)膜透過駆動作用はKd=10^<-9>程度のSBP-SAv親和性と拮抗する。(2)シグナル配列に近く,N-末端部分の引き込みとシグナル配列のトランスロコンヘの進入が共役する場合には、駆動作用が大きい。 (3)シグナル配列の疎水性部分にPro残基を導入すると,N-末端の膜透過作用が低下する。これらを総合して,シグナル配列のトランスロコン内への進入がN-末端の膜透過を引き起こす主要な駆動要因であると結論した,
|