光解離性修飾基を利用したタンパク質のフォールディング反応の追跡
Project/Area Number |
18031038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology (2007) Kyoto Pharmaceutical University (2006) |
Principal Investigator |
廣田 俊 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 教授 (90283457)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | タンパク質 / 光解離性修飾基 / タンパク質修飾 / 化学修飾 / フォールディング / 光反応 / 構造変化 / 蛋白質 / 蛋白質修飾 / 構造形成 |
Research Abstract |
タンパク質のフォールディング反応に関して、ストップドフロー法を用いた研究により比較的遅い時間帯での情報は多く得られている。しかし、ストップドフロー法の不感時間内である1ミリ秒よりも早い時間領域での知見は依然少なく、このフォールディング反応の初期過程を観測できる新しい研究手法が待ち望まれていた。本研究では、光でタンパク質のフォールディング反応を開始させる新規な手法を提案している。本年度は光解離性修飾基を用いる手法を発展させ、タンパク質の立体構造変化を可逆的に繰り返せるようにするため、以下の成果を得た。 1.架橋修飾試薬として、4,4'-ジヒドロキシルメチルアゾベンゼンと四臭化炭素から可逆的に構造変化する4,4'-ジブロモメチルアゾベンゼンを合成した。 2.合成した架橋修飾試薬をミオグロビンに導入するため、分子工学的手法によりミオグロビンの表面上で約8A離れた位置にシステイン残基を2つ導入した。2つのシステイン残基間距離約8Aは、ミオグロビンをアゾベンゼン誘導体で架橋した場合、アゾベンゼン修飾基がシス構造を取るときに修飾タンパク質の立体構造が天然タンパク質とほぼ同じ立体構造をとるように選んだ。これに対して、アゾベンゼン修飾基がトランス構造を取るときには、修飾タンパク質のヘムポケット空間が大きくなり、タンパク質の立体構造が変化することが期待できる。 3.2箇所にシステイン残基を挿入したミオグロビンを大腸菌の高発現系を用いて精製し、得られたミオグロビンからヘムを除き、アポ型ミオグロビンを得た。合成した架橋修飾試薬は355nmのレーザー光を照射してシス体に変換した。次に、得られたシステイン導入アポミオグロビンとシス型架橋修飾試薬を反応させ、アゾベンゼン架橋アポミオグロビンを得た。修飾アポミオグロビンはカラムで精製し、吸収スペクトルよりアゾベンゼン誘導体による修飾を確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)