Project/Area Number |
18032027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
長澤 和夫 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (10247223)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | グアニジン / アルカロイド / バツエラジン / 蛋白間相互作用 / 機能解析 / 分子プローブ / 標的タンパク質 / Batzelladine / 全合成 / グアニジンアルカロイド / gp-120 / CD4 / タンパク質間相互作用 / 構造活性相関 / 標的蛋白質 |
Research Abstract |
多環上グアニジンアルカロイドbatzelladine類は、ヒト免疫細胞表層上に存在する膜タンパク質CD4とHIV表層の糖タンパク質gp-120との結合を阻害する。本研究課題では、特異な構造を有するbatzelladine類およびその類縁天然物を生命現象の根幹の1つであるタンパク質複合体形成を制御する鍵低分子化合物と捉え、(i) batzelladineおよびその類縁天然物の独自の方法論による全合成の検討、および(ii)全合成研究を基盤とした分子プローブの創製と。これを用いた標的タンパク質結合部位の解明と複合体化制御機構の解析を目標に研究を行った。その結果、これまでのbatzelladine A, Dの全合成に加え、CD4に会合しているチロシンキナーゼp56^<1ek>の解離促進活性を有する、batzelladine F骨格中に存在する特異なcis型3環性グアニジンン構造の立体選択的な合成法の開発に成功した。さらに、batzelladine A、DおよびFの標的タンパク質との結合部位の同定解析を目的とし、詳細な構造完成相関研究を行い、batzelladine D構造を母核に有するプローブ分子の創製を行った。本化合物を用い標的タンパク質の同定を行った結果、batzelladine類はCD4と結合することが明らかとなった。さらにCD4-プローブ分子複合体を酵素分解し質量分析により解析することでCD4への結合サイト候補ペプチド鎖2種を見いだした。興味深いことに、これらのうちの1つには、カルボン酸残基を有するAsp、Gluが多く含まれていた。これはbatzelladine中のグアニジン残基とCD4中のカルボン酸残基とが相互作用していることを意味する。これらの成果はグアニジンアルカロイド類の活性発現機構、グアニジン化合物を用いたタンパク質問相互作用制御研究における重要な知見である。
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