Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
|
Research Abstract |
最終年度となる本年度は,これまでの実績に基づき,[3+4]アニュレーションによる七員環および八員環形成法を天然物合成へ応用するごとにより,本手法の合成化学的有用性を検証することとし,標的天然物として,特異な三環構造から注目を集めているAsteriscanolide,含酸素八員環骨格を有するLauralleneそしてトリノルグアヤン骨格を持つClavukerin Aに着目した. 1. Asteriscanolideの合成戦略は,全ての置換基を備えたシクロペンテニルアシルシランを三炭素単位,そしてシクロヘプテノンのエノレートを四炭素単位として用い,生成するビシクロ体の架橋鎖の酸化的開裂により八員環とした後,ラクトン化を含む官能基変換により短工程で合成を行うものである.実際,[3+4]アニュレーションは予想通り進行することが明らかになった. 2. Lauralleneの含酸素八員環骨格は2-シクロヘプテノンのエノレートを四炭素単位とする[3÷4]アニュレーション,続く架橋鎖の酸化的開裂により立体選択的かつ高収率で構築することができた。特に注目すべきは,速度論的にも熱力学的にも不利と考えられているα,α'-トランス置換エーテル構造を選択的に形成できる点である.さらに,側鎖の可能基変換を経てCrimminsの中間体に導くことに成功し,Lauralleneの形式全合成を達成した. 3. エポキシシラン転位と[3+4]アニュレーションおよびシリル基の1,4-0-to-0転位を組み合わせた新規七員環形成反応を用いて立体選択的に七員環骨格を形成した後,側鎖の官能基変換を経てClavukerin Aの合成中間体に導くこ乏に成功し,形式全合成に成功した.
|