新規固体核磁気共鳴シミュレーション解析法による配位空間の研究
Project/Area Number |
18033016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
水野 元博 Kanazawa University, 自然科学研究科, 准教授 (70251915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 一央 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20293334)
井田 智則 (井田 朋智) 金沢大学, 自然科学研究科, 助教 (30345607)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 配位空間 / 固体NMR / 常磁性 / 分子ダイナミクス / 核四極子相互作用 / 核四極相互作用 |
Research Abstract |
本研究では固体重水素NMRスペクトルの測定法と解析法を発展させ,配位空間の研究に役立てることを目的としている。試料のマジック角回転(MAS)を行なって得られる重水素NMRのスピニングサイドバンドスペクトルのシミュレーションプログラムを作成し、分子運動の広いダイナミックレンジでの解析を可能にした。本研究では反磁性物質とともに常磁性物質についても解析できるようにした。重水素NMRMASスペクトルのシミュレーション解析法により,解析可能なダイナミックレンジを10^2Hz〓k〓10^8Hzに広げることができた。重水素の二次元交換NMRスペクトルは固体物質中で起こる非常に遅い分子運動(10^<-1>Hz〓k〓10^3Hz)の解析に有効であるが,これまで複数の運動が同時に起こるような複雑な運動モードの解析は困難であった。本研究ではマルチモードの分子運動を解析できる重水素二次元交換NMRスペクトルのシミュレーションプログラムを作成し,結晶中の分子ダイナミクスの解析に用いた。これらの手法を用いて,[Zn(H_2O)_6][SiF_6]結晶中の水分子の180°フリップと[Zn(H_2O)_6]^<2+>の3回軸周りの再配向運動が同時に起こる運動を解析することができた。固体NMRによる分子ダイナミクスの研究において一般に常磁性相互作用は解析を困難にするが、本研究では逆にこの常磁性相互作用を利用して、詳しい分子ダイナミクスの解析を行えるシミュレーション解析法を開発した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)