Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
Cu^<2+>以外の金属イオンを用いたCPL-1系や他の集積型金属錯体生成への磁場効果を試みたが,著しい結晶成長や形態変化はみられたものの,構造(組成)変化は得られなかった。ゲート錯体LPCも磁場中調製によってモルフォロジーは不規則形状から滑らかな表面を持つ四角柱へと大きく変化したが,構造は変化せず,窒素吸着等温線も変わらなかった。 磁気的に興味深い多孔性集積型金属錯体への磁気吸着を検討するために,定圧で吸着の磁場応答を検出できる圧力フィードバック式吸着量測定装置を開発した。ガス流入量を一定にして,吸・脱着に伴う圧力変化を打ち消すように排出量を調節した。磁気吸着による圧力変化ΔPはΔ〓Δ_XH^2P_0(Δ_X,吸着に伴う磁化率変化;H,磁場強度;P_0,全圧)で与えられる。CPL-1への酸素の磁気吸着の例を示した。ノイズが大きいが,酸素流入量と排出量の差から見積もった磁気吸着量を相対圧に対してプロットした。ΔPは圧力の1.2乗に依存した。常磁性の酸素ばかりでなく,反磁性の水素も磁気吸着したことから,吸着に伴って吸着分子とCPL-1の間で電子移動が起こっていると推定され,吸着状態の分子の磁性あるいは固体細孔内の局所磁場が大きな役割を果たしており,磁場による圧力応答が表面磁性に極めて敏感であることを示唆している。 LPCのゲート圧への磁場効果は得られていないが,ゲート圧のシフトが得られれば,磁場による顕著な吸着量制御が可能になると期待される。
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