Project/Area Number |
18033020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
前田 勝浩 Nagoya University, 高等研究院, 特任講師 (90303669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森野 一英 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00362286)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | らせん / 光学活性 / 誘起円二色性 / 不斉増幅 / 不斉合成 / ポリフェニルイソシアニド / 記憶 / 高分子触媒 / ポリフェニルアセチレン / ペプチド |
Research Abstract |
本研究では、動的らせん高分子の不斉増幅現象を利用することにより、触媒活性な反応サイトを主鎖に沿ってらせん状に配列した不斉空間を構築し、これを不斉合成反応の不斉場として利用することにより.らせんキラリティーに基づく高分子不斉触媒の開発を目指した。本年度は、以下に示す研究成果を得た。 光学不活性なポリ(4-カルボキシフュニルイソシアニド)(poly-1-H)やそのナトリウム塩(poly-1-Na)は、光学活性なアミンやアミノアルコール(2)等の存在下、有機溶媒中あるいは水中で一方向巻きに片寄ったらせん構造を形成し、ポリマー主鎖のイミノメチレン領域に強い誘起円二色性(誘起CD)を示すことをこれまでに見出している。また、水中または水と有機溶媒の混合溶媒中で誘起されたらせん構造は、光学活性体を完全に除去後も記憶として保持され、さらに、その側鎖に、らせん構造を保持したまま様々な機能性置換基を高分子反応により導入可能であることも明らかになっている。そニで、らせん構造を記憶として保侍したpoly-1-H(h-poly-1-H)の側鎖に、高分子反応により、部分的にアミノ基を導入した高分子を合成し、不斉アルドール反応の高分子不斉触媒として応用可能かどうかについて検討を行った。H-Poly-1-Hとピペラジン(3)を縮合剤(DMT-MM)を用いて反応させることにより、部分的にアミノ基を導入したh-poly(1-H-co-3)を得た、h-Poly(1-H-co-3)を触媒として用いてアルドール反応を行ったところ、アミノ基とカルボキシル基の両方が協奏的に作用することにより、このポリマーが良好な触媒活性を示し、さらに、ポリマーのらせんキラリティーに起因する不斉選択性が発現することを明らかにした。
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