Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究では,集積することによって特有の発光を示す白金(II)錯体を基盤にして、集積発光性白金錯体の化学的刺激応答メカニズムを詳細に解明するとともに,応答空間を制御した高感度,高選択的な化学的刺激応答発光性白金錯体の構築を目的として以下の研究を行った。 1.三次元ネットワーク構造を形成するジシアノ(ジカルボキシ)ビピリジン白金錯体の著しいベイポクロミズム:白金錯体[Pt(CN)_2(dcbpy)](dcbpy=4,4'-dicarboxy-2,2'-bipyridine)の結晶が,有機ベイパーの種類に依存したこれまでにない著しい発色・発光変化(ベイポクロミズム)を示すことを見出し,種々の条件下で現れる多彩な形態と結晶構造を検討した。 2.ピリジンチオラト架橋ビピリジン白金複核錯体結晶のベイポクロミズムと連動したダイナミックな構造変換:有機ベイパーに感応して,発光の視覚的なON-OFFを伴うベイポクロミズムを示す白金複核錯体結晶syn-[Pt_2(pyt)_2(bpy)_2](PF_6)_2(bpy=2,2'-bipyridine,Hpyt=pyridine-2-thiol)のメカニズムを,関連の錯体の構造化学的,分光学的,および計算化学的アプローチにより明らかにした。 3.直鎖アルキル基を有するビピリジン白金錯体のエキシマー生成に基づくソルバトクロミックな発光:直鎖アルキル基を有する一連のビピリジンを含む白金錯体,[PtX_2(dC_nbpy)](X=C1^-, CN^-, dC_nbpy=4,4'-dialky1-2,2'-bipyridine,n=5-11)を合成し,その集積構造に基づく興味深い発光特性を明らかにした。特に,溶液中で溶媒の種類や濃度に依存した著しい発光変化がエキシマー生成に基づいて起こることを明らかにした。
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