レプトンフレーバーを破る実験の新しい可能性とそこから探る標準模型を超える物理
Project/Area Number |
18034001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
佐藤 丈 Saitama University, 理工学研究科, 准教授 (60322294)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ニュートリノ / 電子捕獲 / NSI / 振動実験 / 暗黒物質 |
Research Abstract |
電子捕獲によって放出されるニュートリノはそのエネルギーの単一性からきれいな振動実験ができると予想される。この予想を裏付けるべく、実際に、将来の振動実験の枠組みで可能であろう設定を考えて、その実験設定の妥当性を見積もった。電子捕獲により出てくるニュートリノは粒子としてのニュートリノのみで、反粒子としての反ニュートリノが取り出せないため、その振動パターンを詳細に見ないと、パラメタに対する制限が付かないことが分かり、予想していたよりは多くの電子捕獲過程が必要であることが分かった。しかし、同時にそれでも他の実験よりは少ないニュートリノで同じ成果が出ることも示した。技術的にはこれまでに議論されている振動実験よりは難しいと想像できるので、技術面の進歩は必要であるが選択肢の一つになりうることは示せた。現在は、その技術的な面の飛躍をもたらす可能性を理論の方面から調べている。 また、現在精力的にその潜在能力が調べられている実験、つまり、近い将来行われるであろう振動実験をいくつか組み合わせることで、標準理論を超える物理の影響、つまりレプトンフレーバーの破れが観測にかかる可能性があることも示した。原子炉から出てくる電子型ニュートリノを使って混合角を調べる場合と、パイ中間子の崩壊から出てくるミューオン型ニュートリノを使って混合角を調べる場合とで、新しい物理の影響の入り方が違うことにより、これらの実験を組み合わせることでその影響があるかどうかが分かるようになるのである。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)