中性子計測は完全な電極構造を持ったダイヤモンド検出器が有効である
Project/Area Number |
18035012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
柏木 利介 Kanagawa University, 工学部, 助教 (40202006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 欣也 神奈川大学, 准教授 (80260991)
奥野 祥二 神奈川大学, 助教 (90281451)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 中性子計測 / ダイヤモンド検出器 / 電子デバイス / 電子デバイス機器 |
Research Abstract |
D-T核融合炉において発生する14MeVの中性子検出に対して、ダイヤモンド検出器内で生じるC-12(n,α)Be-9反応から生じるα線を検出することを様々なグループが試みているが、あまり良好な結果は得られていない。ダイヤモンドはエネルギーバンドギャップが高いため、ショットキー電極を得ることは容易であるが、オーミック電極(以下OE)を得ることは難しい。OEが不完全な場合は、ダイヤモンド内でフェルミ準位がゆがみ、放射線によって生じたキャリア(電子・正孔)が押し戻されるという現象がおこる。またOE側からα線を照射した場合、時間と共に波高値が落ちていくという、いわゆるポーラリゼーション効果が見られることになる。現在までに我々のグループでは、DLCを表面に着けることによって、OEを製作することに成功していた。しかしこの電極は、もろい、という問題が残されていた。そこで、本研究ではDLCに替わってta-Cを用い、OEの形成を試みた。このta-CはDLCよりも単結晶ダイヤモンドに対して付着力が強く、様々な酸、アルカリに対して、優れた安定性が認められた。また、ta-CをOEとして用い、放射線検出器を製作したところ、ポーラリゼーション効果が無かったことから、OEとしては有効であることが確認された。ただし、この検出器に対してダイオード特性を見ると逆方向電流は数pAと安定した値が得られたが、順方向特性の立ち上がり電圧は1V程度で良好であるが、電流が急激に上がらず、数100〜数10kΩの抵抗特性が見られた。これは、ta-C電極膜に抵抗があることを意味しており、またta-C膜を製作する際の様々な条件で、その抵抗値が変化していると考えられる。今後は、taC膜をさらに検討し、良好な条件を見つけていきたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)