ゼオライト極性ナノ空間を分子凝集場とする不安定小炭素分子の反応性制御
Project/Area Number |
18037015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾中 篤 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10144122)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ゼオライト / NaY / ホルムアルデヒド / アクロレイン / プロパルギルアルデヒド / 単量体 / 重合 / 安定保存 |
Research Abstract |
最近の有機合成反応ではゼオライト(モレキュラーシブ)が脱水剤,活性化剤としてしばしば活用されている.極性分子とゼオライトの親和力は,ゼオライト中の四配位アルミニウム,金属カチオンまたはプロトンと,吸着分子との間の静電的な相互作用に基づくものである.本研究では,Naイオン交換Y型ゼオライト(NaY)に固有の最大径1.3nmのスーパーケージと呼ばれる極性細孔に着目し,この極性ナノ空間がホルムアルデヒド,アクロレイン,プロパルギルアルデヒドなど非常に不安定な分子の貯蔵庫として有効であり,また活性化も行って,ソフトな求核剤が容易に反応することを見出した.特に,小炭素分子を有機合成反応における簡便な炭素源として活用できる手法の開発を行った. たとえば,プロパルギルアルデヒドは,冷凍庫内でも速やかに重合が起こる,非常に不安定なアセチレン性アルデヒドである.ところが,NaYに一旦吸着すると,室温で数ヶ月放置しても全く重合が起こらず,ゼオライト細孔中に単量体で存在することが確認された.また,α-ジアゾ酢酸エチルを加えると,1,3-双極子付加が進行して,対応するピラゾール誘導体を高い収率で初めて合成することに成功した.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] 1,3-Dipolar Cycloaddition of Ethyl Diazoacetate to Alkynes in the Pores of Zeolite NaY2007
Author(s)
Kobayashi, K., Igura, Y., Imachi, S., Masui, Y., Onaka, M.
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Journal Title
Chem. Lett. 36
Pages: 60-61
NAID
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