レドックス活性化に基づく不活性炭素化合物の高効率分子変換
Project/Area Number |
18037064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小川 昭弥 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (30183031)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | レドックス活性化 / バナジウム錯体触媒 / 環境低負荷 / 酸素酸化 / 不活性炭素化合物 / 光活性化 / C-F結合活性化 / 二酸化炭素活性化 |
Research Abstract |
レドックス活性化に基づく不活性炭素化合物の高効率分子変換を達成するために、多段階のレドックス過程を有し、かつ環境への負荷が小さいバナジウムに着目し、新規バナジウム単核錯体触媒を用いた分子変換反応を行った。まず、C-H結合およびC-C結合の酸化的活性化について検討したところ、アセトニトリル中、酸素加圧下、ベンジルアルコールからベンズアルデヒドへの選択的な酸素酸化が可能であることが判明した。この知見をもとに種々の基質展開を行ったところ、置換ベンジルアルコール誘導体を効率的にアルデヒドに変換する方法を確立した。さらに、炭素-炭素二重結合開裂反応の精密化を行い、炭素-炭素単結合開裂反応に適用したところ、1,2-ジフェニルエタン、ジベンジル誘導体について、対応するアルデヒド、カルボン酸が得られ、効率的な酸化的結合開裂反応を達成することが可能となった。次に、不活性結合であるC-F結合の還元的活性化については、サマリウム-ヨウ化サマリウム-光系での活性化を試みた。まず、塩化ドデシルを基質として、反応の精密化を行い、フッ化ドデシルに適用した。その結果、反応は進行し、対応するカルボン酸を与えた。これらの事実から、本サマリウム-ヨウ化サマリウム-光系を用いることで、不活性結合であるC-F結合の還元的活性化が可能であることが示された。不活性分子である二酸化炭素の活性化については、本反応系を応用することにより、二酸化炭素とカルボニル化合物とのラジカルカップリング生成物を得ることに成功した。 以上のことから、レドックス活性化という視点に立ち、種々の不活性炭素化合物の高効率分子変換が可能になったと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)