一細胞レベルでの蛍光分子信号識別による高機能細胞単離システム
Project/Area Number |
18038020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
末 信一朗 福井大学, 工学研究科, 助教授 (90206376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 勝巳 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (70226934)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 蛍光タンパク質 / 光導波路 / 蛍光測定 / ゾルゲル / レーザー光 / バイオセンシング / センシングデバイス / GFP |
Research Abstract |
生体細胞を観測する手段としての蛍光タンパク質(GFP)を利用した測定システムにおいて、細胞からの蛍光観測を行う際、レーザ光やLED光を用いた蛍光顕微鏡の蛍光強度は弱く、蛍光強度測定などの定量的な評価が困難であった。本研究では、酵母等やモデルサンプルの細胞表層に発現させたGFPをドープしたゾルゲルシリカ光導波路コアに励起光を導波させ、極めて再現性の高い蛍光を導波路から取り出しGFP蛍光強度を定量的に測定することに主眼をおいた。本年度は、モデルGFP集合体での蛍光量の定量的測定実験及び経年変化の測定を行い単一細胞観測の可能性を模索した。まずGFPをゾルゲル光導波路コアにドープしたモデルGFPドープゾルゲル光導波路を作製し、波長488nm励起光による波長511nm蛍光観測を行った。光損失の低減やGFP死滅を避ける方法を見いだすためのデバイス実験を行い、ゾルゲル導波路に混入する屈折率調整剤のドープ量やGFPを混入するゾルゲルコアの処理方法を最適化した。作製したGFP・ゾルゲルコアに励起波長488nmのアルゴンレーザ光を入射し、波長511nmの蛍光を顕微鏡レンズで集光した後、波長488nmレーザ光を色フィルターで遮断し、波長511nm蛍光をシリコンパワーメーターで検出した。波長511nm帯の単一モード蛍光のみを肉眼で確認するとともにシリコンパワーメーターで蛍光パワーを検出した。励起パワー(<20mW)に対する蛍光パワーは線形的な関係を示した。GFPをゾルゲルにドープ10日後経過後も蛍光を肉眼観測し蛍光パワーを測定した。波長488nm及び511nmに対する5mm長導波路の全挿入損失は、それぞれ6dB及び-5dBであった。蛍光波長に対する導波路の光損失が小さいことやゾルゲル内部でのGFP寿命が現時点(10日後)で60%の蛍光パワーを維持したことから、ゾルゲルシリカは導波路型GFP蛍光観測に有望な材料として採用可能であることを確認した。また、類似のGFPをドープしたゾルゲル光導波路による蛍光観測を実現した例はなく、極めて新規性の高い実験を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)