Project/Area Number |
18038025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 倫子 京都大学, 農学研究科, 助手 (40322151)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 分子キャッチャー / 分子ディスプレイ / 小分子RNA |
Research Abstract |
多種生物のゲノム配列解析が完了し、分子レベルでの生命の理解や細胞内外の生体物質の相互作用の解明が進みつつある。そういう時代の流れの中で、生命現象を真に理解するためには、その生命を担っている細胞を一つの単位として、一細胞に含まれるタンパク質、DNA、RNA、糖などの生命分子の時空間での網羅的かつ定量的解析が必要である。その中でも最近ゲノム解析からsnRNA(小分子RNA)が重要視されてきている。 本研究申請課題では、この小分子RNAの機能解析および細胞内分子間相互作用を解明するため、RNA分解酵素の分子認識機能を応用し、RNA結合能力のみを残して触媒部位を変異させたRNaseを酵母表層工学を用いて酵母表層にディスプレイし、その酵母をsnRNA分子キャッチャーとして用い、細胞内小分子RNAを網羅的に回収・定量解析を目指す。本申請研究のKeyツールとなる分子キャッチャーとは、回収したい分子に特異的な分子(酵素、抗体、ペプチドなど)を酵母表層にディスプレイさせた酵母ツールである。 本年度は酵母表層にRNaseの分子認識ドメインのみを残したRNaseディスプレイ系を構築した。RNaseは、一次構造およびX線結晶構造が明らかになっており、かつ、生化学的性質も詳しく調べられているヒト膵臓由来RNase1を用いた。RNase 1全遺伝子はヒト膵臓cDNAからPCRにより取得した後、酵母表層ディスプレイ用プラスミドに挿入し、その際、RNase1の触媒残基(His12、His119)は他の残基に置換して、RNAを切断しないが結合能は維持した変異型RNase1を作製した。また、変異型RNase1提示酵母を用いたモデルRNA(合成RNA)との結合実験により、結合したRNAを定量的に測定することができた。
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