縮合多環芳香族ユニットを主鎖にもつ新規π共役系高分子の創製
Project/Area Number |
18039007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中野 幸司 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (70345099)
|
Project Period (FY) |
2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 高分子合成 / π共役系 / 高秩序集積化 / 半導体物性 / 光物性 / パラジウム触媒 / らせん構造 |
Research Abstract |
本研究は,芳香環が直線状に縮環した梯子状ヘテロアセン骨格や芳香環がオルト位で縮環したらせん状ヘテロヘリセン骨格を主鎖に含有する新規π共役系高分子の合成と秩序的集積化による高機能発現を目的とする.今年度の検討により,以下の結果を得た. 1)パラジウム触媒によるフェノール性水酸基の分子内O-アリール化や第一級アミンのダブルN-アリール化をもちいることで,フラン環二つもしくはピロール環二つを含むヘテロアセンを効率的に合成することに成功した.また,これら二つの反応を組み合わせることで,フラン環とピロール環一つずつを含むヘテロアセンの合成にも初めて成功した.合成したヘテロアセンは,対応する炭化水素アセンであるペンタセンに比べてHOMO-LUMOギャップが大きく,耐酸化性に優れていることが示唆された. 2)合成したヘテロアセン化合物への位置選択的な官能基導入ができることがわかり,ハロゲン基やシリル基が置換した化合物を合成した.シリル基が置換した化合物の吸収スペクトルは,母体の無置換体に比べて長波長シフトすることがわかった. 3)重合させた場合に懸念される溶解度低下に備えて,アザ[7]ヘリセンに対して置換基導入をおこなった.その結果,位置選択的に4つの長鎖アルコキシカルボニル基が置換したアザ[7]ヘリセンを合成できることがわかった.得られた化合物は,溶液中で会合体を形成していることが示唆された. 来年度以降は,今年度の成果を利用して得られるヘテロアセンモノマー,ヘテロヘリセンモノマーの重合とその機能評価について検討する.
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)