電荷移動反応を駆動力としたπ共役系分子混合原子化状態積層化技術の開拓
Project/Area Number |
18039018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中 建介 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70227718)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 電荷移動錯体 / 混合原子価 / テトラチアフルバレン / ナノワイヤー |
Research Abstract |
革新的な共役系有機高分子材料の開発を目標として、電荷移動錯体結晶が低次元金属的導電性を発現する要因である電荷移動相互作用を駆動力としたπ共役系有機分子の混合原子価状態積層化をπ共役系分子自己集積化の分子間相互作用として適用させる可能'性を明らかにすることを目的として研究を行い以下の成果を得た。 テトラチアフルバレン(TTF)と塩化金酸のアセトニトリル溶液を室温で撹拝するとTTFカチオンラジカルの生成が認められ、時間の経過とともに紫色の沈殿が得られた。沈殿を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ直径90nm前後で長さが約30μmのナノワイヤー状構造体の生成が確認され、紫外可視近赤外吸収スペクトルにおける2000nm付近ブロードな吸収が観測されたことからTTF同士の混合原子価状態積層化によるナノワイヤーが得られることを示した。 さらに、種々のTTF誘導体を用いた検討を行った結果、TTF誘導体の平面性拡張によりナノワイヤーの直径が小さく制御されることと、長鎖アルキル鎖導入によっても混合原子価状態積層化が促進されることを見出している。特に後者の知見は長鎖アルキル鎖間のパッキングという第二の相互作用導入の有効性を示したものであり、,π共役系高分子材料設計において混合原子価状態積層化である分離積層型カラムを形成させる可能性に大きく近づいたと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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