Project/Area Number |
18040011
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
榊原 陽一 独立行政法人産業技術総合研究所, 光技術研究部門, 主任研究員 (40357091)
|
Project Period (FY) |
2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
|
Keywords | ナノチューブ・フラーレン / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
カーボンナノチューブはピコ秒程度の超高速の可飽和吸収効果を光通信波長帯で示すため、超高速全光スイッチング等の光制御を実現しうる有望な非線形光学材料である。この効果を発現させるデバイス構造として、光導波路は有力なデバイス構造である。本研究では、ナノチューブが含有されたポリイミドをコアとする埋め込み型の導波路デバイスを作製する技術の開発を進め、試作したデバイスの導波特性および可飽和吸収特性の評価を進めた。 導波路デバイスの試作においては、まずシリコン上にSiO2熱酸化膜が堆積された基板上に、単層ナノチューブを分散したポリイミドをスピンコートした。次にポジ型のフォトレジスト層をコートしi線ステッパで露光した後現像した。レジストでカバーされていないナノチューブ分散ポリイミド層を反応性イオンエッチングによりドライエッチングし、コア構造を形成した。このコア構造をSiO2とほとんど同じ屈折率を持つUV硬化エポキシ樹脂で埋め込んだ。 試作したデバイスに対して、レンズファイバーを利用して光を導入し、出射端でのニアフィールド像を観察測定した。コアの中心にアライメントをとると円状になった。その強度分布は、シミュレーションによる基本モードの強度分布とほとんど一致した。このことから、マルチモードの導波路であっても、適切な入射アライメントにより基本モードのみを選択的に励振することが可能であることがわかった。また、作製した導波路が実際に可飽和吸収効果を示すことを、波長1.55μm、パルス幅0.3ps、繰り返し20MHzのレーザー光源を用いて確認した。入射光のパルスエネルギーを変化させ、透過率の変化を測定したところ、パルスエネルギーの増大にともなって透過率の増大が見られ、デバイスが可飽和吸収を起こしていることが確認された。
|