Project/Area Number |
18041012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
家 裕隆 Osaka University, 産業科学研究所, 助教 (80362622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安蘇 芳雄 (安藤 芳雄) 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60151065)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 三脚型アンカー分子 / 被覆型分子ワイヤ / 単分子デバイス / オリゴチオフェン / 金属電極接合 / セレン官能基 |
Research Abstract |
本研究では単分子デバイスの実現を指向した拡張共役系化合物の創製を目的としている。この目的実現のため、金属電極と有機分子の接合部の局所電子状態を明らかにするのに適した分子、および、単分子の電気伝導特性を明らかにする目的に適した被覆型共役オリゴマーの創製に着目している。前者に関しては、電極との確実で強固な接合が可能なアンカー分子開発の観点から、申請者はこれまでに三脚型アンカー分子に着目して研究を行っている。今年度は従来の金-硫黄結合に置き換わる電極接合系開発の観点から有望視されているセレン官能基に注力して検討を行うため、セレノシアノ基、セレノール基を有する三脚型化合物の開発を行った。金基板に作製した単分子膜のサイクリックボルタンメトリー測定を行った結果、いずれのセレン官能基を用いた場合も金表面に吸着する事が明らかとなった。また、セレノシアノ基を用いた場合、セレンーシアノ結合が切断され、金-セレン結合が形成している事も明らかとなった。また、それぞれの単脚型アンカーと比較すると三脚型アンカーの方が吸着量が増加したことから金表面上で期待通り自立していることを示唆する結果が得られた。後者に関しては、昨年度までに、立体的に嵩高い置換基を効果的に共役平面の上下に配置できる分子設計に基づき、チオフェン環にフルオレン環を縮環させた新規被覆分子ユニットを開発しチオフェン3量体までの合成を達成している。今年度は鎖長を伸長させるための合成検討を行い、チオフェン6量体を得ることに成功した。得られたオリゴマーの被覆効果を化学的な手法で検証した結果、π電子に由来する強い分子間π-π相互作用は被覆置換基導入により完全に阻害出来たことが明らかとなった。
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