Project/Area Number |
18041016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
加藤 浩之 The Institute of Physical and Chemical Research, 川合表面化学研究室, 専任研究員 (80300862)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 表面・界面物性 / ナノコンタクト / 電子状態 / 電界放出 / 光電子放出 / 光電子分光 |
Research Abstract |
分子の多彩な性質を利用した電子デバイスが実現した場合、ある種の分子は、数十nmで数Vの電圧が印加されるという強電界下で動作することになると予想される。このとき、電極に接合した分子は、電極と電荷の授受を行い、電子状態を変化させつつ機能を発揮しているはずである。本研究の目的は、電極に接合した分子の電子状態が電界によってどのように変化するかを、直接的に観測できる新たな手法を立ち上げ、解明することにある。 本研究課題で提案する測定手法は、電界放出顕微鏡と光電子分光を組み合わせた手法である。測定原理として高電圧を試料に印加する点で、電界を嫌う一般的な光電子分光と大きく異なり、電界中にある電極接合分子の電子状態変化を観測しうるものと期待している。 本年度は、試料(tip)表面を様々に修飾できるよう装置の拡張を行った。基本となる試料材料は、電界放射顕微鏡の研究でよく用いられるタングステンtipで、これに金コートできるよう蒸着源を装備した。これによって、分子デバイス研究でしばしば用いられている金電極表面の研究が可能となった。そして、この金表面に対しチオレートなどの有機分子を吸着できるようにガス導入系と溶液セルを装備した。蒸気圧の高い小分子は真空中にあるtipに対しガスを吹きかける方法で分子被服表面が容易に作成できる。一方、大きな分子はtip先端を溶液に浸す処理により表面に固定することを可能とした。これにより、多彩な官能基を持った比較的大きな分子でも表面修飾することが出来るようになった。さらに、電気化学制御装置を購入し、電気化学的な表面修飾も行えるよう準備を進めた。これらによって、当初予定した装置の機能拡張はほぼ終えることが出来た。今後、系統立てて電極接合分子の電子状態を明らかにすることで、分子デバイス実現に向けた基礎の構築に貢献できるものと思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)