電場吸収・発光分光法によるイオン液体の分子配向と溶質相互作用の研究
Project/Area Number |
18045001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯森 俊文 Hokkaido University, 電子科学研究所, 助教 (60360947)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | イオン液体 / 電場変調分光 / 分子配向制御 / シュタルク効果 / 電場効果 |
Research Abstract |
本研究は、イオン液体を用いて電場変調吸収スペクトル(シュタルクスペクトル)の測定を行い、分子の光励起にともなう双極子モーメントや分極率の変化量、および溶質-溶媒問の相互作用を明らかにすることを目的とする。本年度は、前年度に作成したセル使用し、イオン液体中に存在するクマリン153について電場吸収スペクトル測定を行った。クマリン分子の吸収バンドに対するシュタルク効果として、ブロードニングが観測され、その解析から励起状態と基底状態の双極子モーメントの変化量(Δμ=μe-μg)を求めた。また、イオン液体を分散させた高分子薄膜を試料に用い、イオン液体の電子遷移における電場吸収スペクトルを測定した。イオン液体として、イミダゾリウムカチオン等を含むイオン液体を用いた。これらの分子は、300nmよりも短波長側に吸収ピークを有している。電場吸収スペクトルには、吸収バンドのレッドシフトに由来する成分、および電場により誘起される強度減少が観測された。シュタルクシフトの解析により、励起状態と基底状態の分極率の変化量(Δα=αe-αg)を求めた。さらに、温度依存性に関しても実験を行い、65Kにおいて測定した場合には、吸収強度に対する電場効果の大きさが、室温に比べて小さくなることが分かった。この結果は、高分子中においてイオン液体分子は電場方向へ配向できることを示しており、再配向運動において高分子マトリクスとの相互作用による活性化エネルギー障壁が存在することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)