Project/Area Number |
18045017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八尾 誠 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (70182293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大政 義典 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30301229)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | イオン液体 / 表面張力波 / 動的光散乱 / 誘電的性質 / マイクロ波 / 超音波吸収 / ドメイン構造 / 粘弾性 / 表面 / 濡れ / 誘電緩和 / 音速 / 音波吸収 |
Research Abstract |
・平成18年度にhome madeで立ち上げた水平面反射型動的光散乱装置を用いて、イミダゾリウム系イオン液体の表面張力波の観測を行なった。その結果、いずれの試料においても、温度上昇に伴う過減衰型から減衰振動伝播型への転移を発見した、次に、線形化Navier-Stokes方程式から導かれる厳密な表面張力波分散関係に基づく解析方法を考案し、実験から得られるpower spectrumに適用してbest-fitを与える粘度および表面張力を導出し、巨視的測定から得られる粘度および表面張力を広い温度域において非常に良く再現することが分かった。さらに、過減衰-伝播転移の臨界領域における解析を進め、従来から知られている遅い減衰モードに加えて、速い減衰モードを、全ての流体を通して、初めて実験的に確認した。 ・誘電的性質は、溶解度を支配するばかりではなく、「濡れ易さ」を議論する際に最も基礎となる重要な物性量であるので、イオン液体についても、ドイツの2グループよって測定結果が報告されているが、いずれも反射型のマイクロ波分光を適用しており、実験方法そのものにもなお問題点が残されている。具体的には、(1)マイクロ波プローブの形状を試料に応じて調整しなければならないこと、(2)装置の校正には参照液体を必要とするが、イオン液体に相応しい参照液体が確立していないこと等が挙げられる。そこで我々は、参照液体が不要で、試料セル形状が明確に決まっている透過型マイクロ波分光法を用いて、イオン液体の誘電的性質の測定を行なった。その結果、先行研究とは逆に、静的誘電率が温度上昇に伴って増加することが判明した。 イミダゾリウム系イオン液体について超音波吸収測定を行い、粘弾性モデルを用いて解析した結果、計算機シミュレーションなどから提唱されているドメイン構造を強く支持する結果が得られた。
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