サステナブル電子社会を支える情報セキュリティ基盤とソーシャルクリプトに関する研究
Project/Area Number |
18049022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松浦 幹太 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00292756)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 情報セキュリティ / IDベース暗号 / 暗号モジュール / ハッシュ関数 / キーワード検索 / JCMVP / 鍵基盤 / 情報システム |
Research Abstract |
情報爆発を克服して持続可能な電子社会に貢献するためには、技術と社会の両面から整合性のとれた情報システム設計が必要である。とくに情報セキュリティに関する整合性は重要で、ポリシーの異なる複数領域混在環境への適応と、補完的鍵基盤の構築が急務である。そこで本研究では、2つの目的を持って研究を進めた。第一に、技術研究でこれらの課題を解決して社会制度の選択肢を広げ、アプリケーションを拡大すること。第二に、経済学的基準などを取り入れた設計評価モデルを構築し、整合性を検証することである。 平成18年度は、第一の目的達成のための要素技術として、IDベース暗号に関する理論研究と、情報爆発克服に資する応用方式研究を行った。前者では、異なる安全性概念の間の関係を明らかにして具体的なアルゴリズムに対する証明を容易にし、鍵生成センタの追加方式を考案して運用を容易にした。後者では、「ネットワーク機器が転送する暗号文を復号せずとも元の平文にキーワードが含まれるかどうかを判断して転送先を振り分ける」という機能を達成する暗号方式を、IDベース暗号の統一的枠組みの中で開発した。 第二の目的に関しては、フィージビリティスタディを行った。具体的には、費用対効果等の経済学的基準を取り入れた暗号モジュール設計ガイドライン案を評価すれば、日本版暗号モジュール試験及び認証制度(JCMVP)に貢献できることを明らかにした。とくに、電子政府推奨暗号リスト等に記載されている暗号学的ハッシュ関数を応用モジュールへ実装するケーススタディを行えば、情報爆発時代に与える社会的インパクトが大きいことを見いだした。そのケーススタディへ向けた厳密な理論研究も行い、ハッシュ関数の衝突困難性に関する要件を緩和しても安全性証明可能な応用を、具体的に示した。
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Report
(1 results)
Research Products
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