リサイクリングエンドソームを構成する分子基盤の研究
Project/Area Number |
18050019
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田口 友彦 Osaka University, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (10300881)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 裕一 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (50360582)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
|
Keywords | 細胞生物学 / 膜輸送 / エンドソーム / ゴルジ体 |
Research Abstract |
本年度はリサイクリングエンドソームを通過する膜輸送研究を行う上でのCOS-1細胞(Green Monkdy Kidney Cell)の有用性を確立し、論文発表を行った。物質の分解に関与する細胞小器官(初期エンドソーム、後期エンドソーム、リソソーム)はゴルジ体が形作るリング構造"ゴルジリング"の外側に、物質のリサイクルに関与する細胞小器官(リサイクリングエンドソーム)はゴルジリングの内側に位置することを示したものである。この発見により、標的タンパク質がどの細胞小器官に局在するのか、電子顕微鏡観察に依存せず推定できるようになった。この系を用いて逆行性膜輸送の代表的リガンドであるコレラ毒素の膜輸送経路を解析したところ、トサイクリングエンドソーム通過の必要性が明らかになり(低温処理、A1F処理、Tfn-HRPによるリサイクリングエンドソームの不活化実験など)、更に逆行性膜輸送を制御するタンパク質の同定にもつながった。またリサイクリングエンドソームの必要性はコレラ毒素に制限されるものでなく、HB-EGFといった成長因子sheddingを受けた後、核膜へと逆行輸送される際にも必要であることを示すことができた。 近年の分泌経路におけるリサイクリングエンドソームの役割を考慮すると、リサイクリングエンドソーム上には想像以上に複数の膜輸送経路(分泌経路、リサイクル経路、逆行性膜輸送経路)が交差していることが本研究により明らかとなった。この複雑な膜輸送群をどのように精巧に細胞が制御しているのか、その分子機構を解明していくことが次の課題である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)