Project/Area Number |
18050026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (40274287)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | シナプス / 神経伝達機構 / 神経伝達物質 / 神経細胞死 / カルシウム / カルパイン / エンドサイトーシス / シナプス小胞 / 神経伝達 / タンパク分解 / 膜輸送 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
シナプス小胞のエンドサイトーシスは、エンドサイトーシス関連蛋白質により制御されており、多くの同関連蛋白質が同定されている。従来の研究より、これらエンドサイトーシス関連蛋白質がリン酸化による翻訳後修飾を受け、それにより機能制御されていることが判明している。本研究では、リン酸化・脱リン酸化以外の翻訳後修飾制御機構について明らかにすることを目的とし遂行した。その結果、アンフィファイジンの限定分解が同蛋白の機能ならびにシナプス小胞エンドサイトーシスを制御していることを明らかにした。初代培養神経細胞ならびに海馬スライスを高カリウムで刺激すると、アンフィファイジンが51、47、43kDaに限定分解された。また海馬スライスを10 Hzで1分間以上刺激をしても同様の限定分解が認められた。このアンフィファイジンの限定分解を引き起こす蛋白分解酵素が、カルシウム依存性蛋白分解酵素、カルパインであることを突き止めた。質量分析法によりアンフィファイジンの限定分解部位の同定に成功した。アンフィファイジンは、CLAPドメインよりC末端側の9箇所で切断されていた。FM-dyeによるシナプス小胞イメージングにより、限定分解されたアンフィファイジンは、シナプス小胞のエンドサイトーシスを抑制することが分かった。さらにアンフィファイジンの限定分解は、in vivoでも見られた。マウスにカイニン酸を投与してんかん発作を誘発すると、同限定分解が認められた。カルパイン阻害剤を投与し限定分解を抑制すると限定分解が拗制され、一方てんかん発作が促進された。以上のことから、神経が過興奮時、アンフィファイジンがカルパインにより限定分解されシナプス小胞のリサイクリングを阻害することにより、神経の過興奮を抑制する働きがあることが示唆された。
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