IL4受容体のメンブレントラフィックにおけるCDMファミリー分子DOCK2の役割
Project/Area Number |
18050028
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 芳彦 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 助教 (00398083)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (60243961)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | シグナを伝達 / 免疫学 / バイオテクノロジー / 細胞・組織 / アレルギー・ぜんそ< / サイトカインレセプター / ヘルパーTリンパ球 / シグナル伝達 / アレルギー・ぜんそく |
Research Abstract |
受容体のエンドサイトーシスとそれに伴う分解は、シグナル伝達を終結させる上で極めて重要な意味を持つ。IL-4はTh2細胞への分化に必須のサイトカインであり、IgEの産生を介してアレルギー反応に関わることが知られている。IL-4は、IL-4Rα鎖とcommonγ鎖からなる受容体に結合することで、STAT6のリン酸化を初めとする一連のシグナル伝達経路を活性化するが、IL-4受容体の分解に至るカスケードは不明である。 我々はIL-4Rα鎖のリソソームでの分解に至る選別輸送の詳細とそれにおけるDOCK2の役割を解明にすると共に、アレルギー発症との因果関係を個体レベルで明らかにすることで、IL-4Rα鎖メンブレントラフィックの生体防御システムにおける重要性を実証することを目的に本研究を進めた。BALB/cバックグランドDOCK2欠損マウスを用いることで、DOCK2欠損により血清中Th2型免疫グロブリン産生が優位となり、組織学的に好酸球ならびに肥満細胞などの細胞浸潤をともなうアレルギー性免疫応答による眼瞼炎を高率に自然発症することを示し、アレルギー発症とDOCK2の因果関係を個体レベルで明らかにした。DOCK2欠損のヘルパーTリンパ球ではTCR刺激に伴って起こるIL-4受容体のdownregulationが障害されており、DOCK2がRacの活性化を介してIL-4受容体のlysosomeへの細胞内輸送を制御していることを見いだした。また、DOCK2-Racシグナルが微小管の機能をコントロールすることでこの細胞内輸送を制御していることを明らかにした(Nat.Immunol.8:1067-1075,2007)。 本研究において明らかとなったCDMファミリー分子DOCK2によるIL-4受容体の細胞内輸送の制御機構を基盤として、今後、様々な受容体のメンブレントラフィックにおけるDOCK2-Racシグナルの役割を解析することで、さらなるメンブレントラフィックの生体防御システムにおける新しい分子基盤が確立されることが期待される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(22 results)