脂肪細胞の細胞周期制御機構を治療標的とした肥満症治療法の確立とその応用
Project/Area Number |
18052012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kinki University (2007) Kobe University (2006) |
Principal Investigator |
阪上 浩 Kinki University, 医学部, 講師 (60372645)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | 脂肪細胞 / 肥満症 / メタボリックシンドローム / 細胞周期 / CDK2 / 肥満 / ノックアウトマウス / Skp2 / 膵β細胞 |
Research Abstract |
1.定量的脂肪細胞増殖評価法の確立と肥満ヒト患者での評価 細胞増殖マーカーであるOCNAやKi67を指標としてヒト肥満患者の皮下脂肪組織での発現とBMIおよび内臓脂肪量との関連を検討した結果、相関関係が認められOCNAやKi67の発現を指標に脂肪細胞増殖の評価が可能であることを証明した。 2.CDK2ノックアウトマウスの作出と解析 CDK2遺伝子の第2、第3エクソンの欠損するCDK2ノックアウトマウスの作成に成功した。このマウスの解析から、肥満発症時には脂肪細胞の増殖にCDK2が関与することを明らかとした。 3.脂肪細胞特異的CDK2ノックアウトマウスの作出と解析 CDK2遺伝子の第2、第3エクソンの両端に、1oxP配列を挿入した変異CDK2遺伝子を有するCDK2floxマウスと、脂肪細胞特異的にCreリコンビナーゼを発現するaP2-Creマウスとの交配により、脂肪組織特異的にCDK2を欠損するマウスの作成に成功した。このマウスの解析から、肥満発症時には脂肪細胞でのCDK2は関与しないことを明らかとした。 以上の結果より、肥満治療として細胞周期制御因子であるCDK2を治療標的とした肥満症治療の可能性が推定されたことより、CDK2阻害剤の効果を検討した。 4.CDK2阻害剤およびCDK2阻害ペプチドの抗肥満効果 CDK2阻害剤およびCDK2阻害ペプチドは遺伝的肥満モデルdb/dbマウスや高脂肪食給餌肥満モデルマウスに対して、抗肥満効果・抗糖尿病効果を有することを見出した。 すなわち、今回の研究課題により、脂肪細胞の細胞周期制御機構を治療標的とした肥満症治療法の確立のための基盤確立ができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)